MLB(メジャーリーグ・ベースボール)唯一の公式選手用キャップであり「1つは持っているよ」という人が世界中にいるブランドだと思う。今回は100年を超えるその歴史を紐解き、NEW ERA®の中でも定番と呼ばれる「59FIFTY®(フィフティーナインフィフティー)」誕生の話など、時系列に沿って解説していこう。
紳士服用のカジュアルハットから始まったNEW ERA®
歴史の始まりは1920年、「Eクック・キャップ」という帽子会社がアメリカ、ニューヨーク州のバッファローで誕生する。創業者のエルハルド・クック氏は創業から2年後の1922年、正式社名を「ニューエラ・キャップ」に改名する。当時はギャツビースタイルといわれる紳士向けの帽子づくりをしており、既製服の概念が初めて登場し、紳士用のカジュアルハットがかつてない勢いで売れていたのだという。ベースボールキャップづくりへ
1932年、創業者の息子であるハロルド・クック氏は、アメリカで一般大衆の娯楽として大きな人気を集めていたベースボールに着目し、スポーツ用キャップのビジネスに参入することを決める。その2年後、NEW ERA®初の公式選手用ベースボールキャップ、クリーブランド・インディアンスのホーム用とアウェイ用が誕生することとなる。NEW ERA®はその後、「品質第一、量は後からついてくる」をモットーに、公式選手用ベースボールキャップ市場を独占することを目指す。