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2024.08.28

ブランケットといえば「PENDLETON(ペンドルトン)」アメリカ文化を象徴するブランドの160年を超える歴史を紐解く

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ブランケットやシャツなど良質なウール製品で知られる「PENDLETON(ペンドルトン)」。その歴史は古く、“世界最古のアパレルブランド”と呼ばれるほどで、ブランドの存在そのものが、アメリカ文化を象徴しているといっても過言ではない。
今回は美濃屋株式会社TK-1セールス・マーケティング・EC担当の遠藤 弘隆さんに「PENDLETON」の歴史と定番アイテムについて伺った。
「PENDLETONは1863年にアメリカ、オレゴン州でスタートします。創業者のトーマス・ケイというイギリス人がアメリカへやってきて、縫製工場を作るのですが、そこでネイティブアメリカンの人たちが交易をするためのブランケットを作ったのが最初の頃の事業になります。
その製品はクオリティが高く、非常に喜ばれたそうです。というのもブランケットはネイティブアメリカンの人たちにとって特別なもので、赤ちゃんが生まれたときや、埋葬するときなどに体を包むのに用いられるアイテムなので、ただ体を温めるだけのものではなく、もっと特別な意味のあるものとして捉えられています」
創業者のトーマス・ケイ氏
創業者のトーマス・ケイ氏
PENDLETONに残る古い写真、1900年代に工員がデッキ(搬出口)に出て撮影したもの
PENDLETONに残る古い写真、1900年代に工員がデッキ(搬出口)に出て撮影したもの

160年で培った技術を受け継ぎ、現在も続くmade in USA

ここからはPENDLETONのもの作りについて伺っていこう。いまではブランドビジネスも大きくなり、生産拠点もいくつかあるが、創業から変わらず受け継がれるmade in USAへのこだわりについてお話しいただこう。
「創業の土地にいまも本社と工場を構えています。もちろん建物や織機などは新しくなっていますが、今も動いている昔の機械もあります。ピュア・ヴァージン・ウール(無加工の羊毛)を紡績し、染め、織り、製品にしていくという、すべての工程を自社で行える体制になっています。
糸作りから製品までを自社で賄うというのは、近年アメリカではかなり少なくなってきていると思います。そんななか、160年で培った技術を絶やさずに受け継ぎ、そして進化させながら作られるPENDLETONのアイテムは、色の鮮やかさや生地の柔らかさなど、他では真似のできないようなクオリティの高さが特徴となっています」
PENDLETONに残る古い工場の写真、年代は不明
PENDLETONに残る古い工場の写真、年代は不明
1909年当時のPENDLETONの工場
1909年当時のPENDLETONの工場
創業当時から建つPENDLETONの工場の現在の姿
創業当時から建つPENDLETONの工場の現在の姿
現在の工場の様子
現在の工場の様子

PENDLETONの代名詞ウールブランケット

ここで、PENDLETONの代名詞となるアイテム、ウールブランケットについて伺っていこう、看板商品として、定番中の定番柄を教えてもらった。
「ブランケットはもっとも柔らかいピュア・ヴァージン・ウールを使用したアメリカ製で、本社工場で織り続けているもっとも長い歴史を持つアイテムです。
まずご紹介させていただきたいのは『Chief Joseph(チーフ ジョセフ)』という柄です。これはネイティブアメリカンの英雄Chief Josephという人物に敬意を表してつけられたネーミングで、PENDLETONの中でも一番アイコン的なものになります。
そしてもうひとつ定番的な柄というと『Harding(ハーディング)』というものがあります。これは1923年、ウォーレン・ハーディング大統領とフローレンス夫人がオレゴンへ訪れた際に大統領夫人に贈ったものが、ネーミングの由来になっています。
現在はこの2つが定番として展開されていて、あとはシーズンでさまざまな柄がラインナップされます」

100年の歴史あるPENDLETONウールシャツ

PENDLETONといえばウールブランケットだけではなく、ウール素材のシャツもまた有名だ。名品と呼ばれるシャツの中から、代表的な4アイテムを紹介してもらおう。
「PENDLETONのシャツは1924年に誕生したので、今年100周年を迎えます。数あるシャツのライナップの中で、ブランドを代表する一枚といえば『ボードシャツ』というアイテムです。
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