Fashion Tech News Symbol
お気に入り閲覧履歴
/
NEW マイページ機能追加
お気に入りと閲覧履歴の機能が追加されました!
会員登録すると、さらに便利に利用できます。
2024.07.22

職人技術が受け継がれた「SANDERS(サンダース)」の「MILITARY COLLECTION(ミリタリー コレクション)」に迫る

リンクをコピーしました
靴作りの聖地ノーサンプトンで生まれた「SANDERS(サンダース)」。
世界的なシューズブランドのスタートはわずか5人の職人の集まりからだった。今回は150年以上受け継がれるこだわりの靴作りを紐解き、SANDERSの魅力に迫っていこう。

サンダース兄弟と5人の職人ではじまったSANDERS

1873年、ウィリアム・サンダースとトーマス・サンダースの兄弟によって、靴の聖地イギリス、ノーサンプトン、ラシュデンにて、わずか5人の職人だけでSanders&Sanders Ltd.(サンダース アンド サンダース リミテッド)が設立される。
グッドイヤーウェルト製法[1]の発展と1910年代のイギリス軍への軍靴供給契約をきっかけに大きく発展し、5世代続くファミリーマネジメントを今日まで継続しつつ、今では世界中にクライアントをかかえる老舗シューメーカーとして知られている。
イギリス、ノーサンプトン、ラシュデンにあるSanders&Sanders Ltd.
イギリス、ノーサンプトン、ラシュデンにあるSanders&Sanders Ltd.

受け継がれる職人技術がSANDERSのクオリティを支え続ける

SANDERSの高いクオリティをキープし続けていくには、職人たちの存在が不可欠だ。職人から職人へ技術を受け継ぎながら、品質が守られている。ここからはSANDERSを支える職人について詳しく見ていきたい。
代々受け継がれてきた職人技術による伝統的なグッドイヤーウェルト製法は、SANDERSがもっとも得意としている製法だ。イギリス軍との軍靴供給契約以降から現在に至るまでこの技術は受け継がれており、熟練の職人によって一つひとつ縫い合わされている。
着用していくうちに足形に馴染み長時間履いても疲れにくいというメリットや、アウトソールのみの張り替えができるので、直しながら靴が長く履けるという大きなメリットもある。
さらにパーツのほとんどに吟味された天然素材を使用することで、今でも質実剛健な靴作りが維持されている。その証しとしてイギリスの靴業界の分野としてはわずかなメーカーにしか与えられていないISO[2]9001のAssurance(保証)認可を取得している。
また、イギリス国防省(M.O.D:Ministry of Defence)をはじめ、世界各国の軍隊や警察への製品供給を背景に、効率的に大量生産を可能とする独自のマネジメントシステムを確立してきた。
そのため、他のノーサンプトンのシューメーカーと同様の素材、製法で比較しても製造コストを抑えることができ、コストパフォーマンスに優れた伝統的なMade in Englandのシューズの製造が可能となっている。
MILITARY COLLECTIONというシリーズ
MILITARY COLLECTIONというシリーズ
名品と呼ばれる数あるSANDERSのシューズのなかから、今回はMILITARY COLLECTIONをぜひ紹介したい。イギリス軍への軍靴供給はSANDERSにとっても大きな出来事だったと言える。そのルーツを継承したコレクションを紹介していこう。
MILITARY COLLECTIONはM.O.DへのオフィシャルサプライヤーであるSanders&Sanders Ltd.が収蔵しているミリタリーシューズのアーカイブを元に、ラストから企画されたコレクションで、イギリス軍の上位軍曹階級の証しであるクラウンマークがエンボス加工されている。
このクラウンマークはSANDERSが長年ミリタリーシューズを生産してきたために許可されたシンボルとなっている。
エンボス加工されたクラウンマーク
エンボス加工されたクラウンマーク

「DERBY SHOE(ダービー シュー)」と「OFFICER SHOE(オフィサー シュー)」

ここからはSANDERS MILITARY COLLECTIONの代表的な2つのアイテムを紹介したい。
アイコンモデルでもある「DERBY SHOE(ダービー シュー)」は「G.P SHOES(ジェネラル パーパス サービス シューズ)」とも呼ばれ、多目的な用途のために作られたシューズだ。イギリス国防省からイギリス軍へ支給された靴が元で、キャップトゥ+クォーター部に通称「ピューリタンステッチ」(トリプルステッチ)が施されている。
3本針で一度にトリプルステッチを縫えるため、生産効率と耐久性がUPしたことで軍靴にも採用されてきたという歴史がある。
そして「OFFICER SHOE(オフィサー シュー)」はモデル名の通り、将校以上の階級に式典や正装時のために支給されたシンプルなプレーントゥ。外羽根式の5アイレット仕様で、クォーター部分にはピューリタンステッチが施され、シンプルながら質実剛健でスタイルを選ばず着用できるアイテムになっている。
1 / 2 ページ
この記事をシェアする
リンクをコピーしました
CONTACTお問い合わせフォーム
ご質問やご要望がございましたら、以下のフォームに詳細をご記入ください。
お問い合わせ項目必須