江戸切子の起源は、江戸時代後期の1834年(天保5年)に遡るとされています。江戸大伝馬町でびいどろ問屋を営んでいた加賀屋久兵衛が、金剛砂(こんごうしゃ)をという研磨剤を用いてガラスの表面に彫刻を施したのが始まりと言われています。
海外から伝わったガラス製品に、日本の職人ならではの創意工夫が加わり、独自のガラス工芸として発展しました。
その後、幾度かの存続の危機を乗り越え、職人たちの手によって技術は守られ続けます。1985年には東京都の伝統工芸品に、2002年には国の伝統的工芸品に指定されました。その歴史と技術は現代にまで受け継がれています。