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反発性が向上し、より軽やかなライド感を実現した アシックス「ゲルキュムラス 28」
アシックスの「GEL-CUMULUS(ゲルキュムラス)」シリーズは、クッション性と軽量性に優れたデイリートレーナーとして、ランナーに支持されているロングセラーだ。日本では「GEL-KAYANO(ゲルカヤノ)」や「GEL-NIMBUS(ゲルニンバス)」ほどの知名度はないものの、クセのないスムーズなライド感が評価され、ジョグシューズとしても、フルマラソン完走を目指すランナーのレースシューズとしても一定の人気を獲得している。
最新作「ゲルキュムラス28」は、どのようなシューズにアップデートされたのだろうか。
ミッドソール素材がアップデート
アシックスのデイリーランニングシューズは、クッション性に優れた快適なライド感を追求するクッションサイロ、走行時の安定性と快適性をサポートするスタビリティサイロ、心地よいバウンス感を重視したバウンスサイロの3つに分けられている。「ゲルキュムラス」はクッションサイロのシューズで、ここにはプレミアムなクッションを提供する人気モデル「ゲルニンバス」があるが、「ゲルキュムラス」はクッション性と軽量性を両立している点が特長となっている。シリーズ最新作「ゲルキュムラス 28」は、前作よりも反発性が高まり、より軽やかなライド感を実現しているという。

「今回の大きなアップデートポイントの1つが、ミッドソール素材の変更です。前作ではFF BLAST+(エフエフ ブラスト プラス)を搭載していましたが、今作はFF BLAST MAX(エフエフ ブラスト マックス)を採用しています。FF BLAST MAXはFF BLAST+のようなクッション性と軽量性を備えながら、反発性が増している素材です。
NOVA BLAST 5(ノヴァブラスト 5)にも使用している素材ですが、FF BLAST MAXを使うことでより軽やかな走行感を実現しています」と、アシックスジャパン株式会社商品企画担当の鶴石佳也さんは言う。
もちろん、踵部には衝撃緩衝機能のPureGEL(ピュアゲル)が内蔵されている。ソール厚は、踵部が約38.5mm、前足部が約30.5mm(メンズ27.0cm)。「ゲルニンバス 28」が踵部約43.5mm、前足部約35.5mm(メンズ27.0cm)なので、「ゲルキュムラス 28」の方が5mmほど薄いということになる。
アウトソールの耐久性が向上
2つ目の大きなアップデートポイントは、アウトソールだ。前作同様「ゲルキュムラス 28」のアウトソールはとても特徴的だ。一般的なランニングシューズでは、耐久性、耐摩耗性に優れたラバーをアウトソールの素材に採用することが多い。稀に軽量性や滑らかなライド感を重視したモデルで、EVAがアウトソールに使われることがあるが、ラバーのアウトソールと比べると耐久性が低くなる。 「ゲルキュムラス」シリーズは、「ゲルキュムラス 26」からEVAとラバーを混合したフルイドライドアウターソールというラバーフォームを採用している。EVAとラバーの長所を併せ持った素材で、ソフトでスムーズな接地感と高い耐久性の両立を実現している。実際「ゲルキュムラス」で走ると、ラバーのアウトソールを採用しているシューズとは異なるソフトさ滑らかさを感じることができる。
「今作は、踵部の外側にだけ、耐摩耗性に優れたラバー素材、AHAR LO(エーハーロー)を配置しました。ゲルキュムラスを履くランナーは、踵から着地をする走り方が多い傾向にあるので、よりすり減りやすい部分に耐摩耗性のある素材を使用しています。もちろん、アウターソール全体でのソフトでスムーズな接地感といったところは変わっていません」
アッパーは前作よりも通気性がアップ
ミッドソール、アウトソールだけでなく、アッパーもアップデートされた。 「ゲルキュムラス 28は、アッパーにエンジニアードジャカードメッシュを採用しています。名称の表記は前作と変わらないのですが、より軽量で通気性に優れた素材になっています。また、シュータンにはストレッチ性のあるニット素材を採用することでフィット性を高めています」
ソフトでクセがなく心地よいライド感
「ゲルキュムラス 28」に足を入れてまず感じるのは、快適なフィット感。踵がしっかりホールドされ、足首周辺に硬さ・ルーズさ・擦れ感といったものがない。ニット素材のシュータンの柔らかさも心地よい。ラスト(足型)は「ゲルカヤノ 32」「ゲルニンバス 28」「ノヴァブラスト 5」とも共通しているので、アシックスのシューズが足に合うと感じているランナーであれば、間違いなくフィットするはずだ。
走っていて感じるのは、クセのなさ、適度なクッション、スムーズなライド感。そして、確かに前作よりも少し反発性が向上しているのが感じられた。ミッドソールに「ノヴァブラスト 5」と同じ素材を採用してはいるものの、おそらくアレンジが異なるのと、ソールユニット全体の構造が違うため、強いバウンス感は感じない。「ゲルニンバス28」のようなフカフカ感ともまた違うバランスの良さが「ゲルキュムラス 28」の特長だ。
また、EVAとラバーを混合したフルイドライドアウターソールが「ゲルキュムラス 28」の大きな魅力になっていると感じる。ラバーのアウトソールとは明らかに接地感が異なり、「ゲルキュムラス 28」から感じるソフトさ、滑らかさに大きく貢献している。
ミッドソールの柔らかさや厚みをベースにしたものとは一味違うソフトさが感じられるはずなので、未体験のランナーはぜひ一度足を入れてみてほしい。
PROFILE

鶴石佳也(つるいし かや)
アシックスジャパン株式会社 パフォーマンスランニングフットウェア・アパレル部 FWプランニング・MDチーム
クッションサイロ・スタビリティサイロのマーチャンダイジングを担当。学生時代に13年間、陸上競技を経験。現在は気が向いたときに週2回程度ランニングを行い、日常の中で走る楽しさを感じている。
Text by Fumihito Kouzu











