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ミタスニーカーズとしては初のコラボ On「Cloud 6 Coast MITA(クラウド 6コースト ミタ)」は どのようにして実現したのか?
今回は上野の名店「ミタスニーカーズ」と「クラウド コースト」をベースにしたSMU(スペシャルメイクアップ)モデル、「クラウド 6 コースト ミタ」が登場するという情報をキャッチ。そんなSMUの仕掛け人である「ミタスニーカーズ」のクリエイティブディレクター国井さんに、「クラウド 6 コースト ミタ」ができた経緯や魅力について伺ってきた。
「On」の取り扱いスタート時にコラボモデルの話があった!?
世界中からスニーカーフリークが訪れる上野の名店「ミタスニーカーズ」。今回はスイス発のブランド「On」とのSMUが発売されたという情報を得て、国井さんにその詳細を聞いてきたのだが、まずコラボに至るまでにはどんな経緯があったのだろうか。「『On』を取り扱うようになったのはわりと遅めで、『クラウド 5』が発売された2022年でした。『On』チームから取り扱いのアプローチはいただいていたのですが、当時自分たちが提案したかった商品はチャンキーなソールのものや、クッション性に長けているもの、2000年頃のレトロ感のあるものでした。
『ミタスニーカーズ』が商品を取り扱う基準は、どうのようにして中~長期的に展開できるか、既存の取り扱っているブランドの中に、どうピースとしてはめ込んでいくかなど、いろいろな軸があるなかで、『On』に関しては、既存のブランドと並列で発信するのとは違う打ち出し方をしたかったのです。
『クラウド』シリーズという定番モデルが『クラウド 5』へ進化するときに、通常のメッシュのモデルとウォータープルーフのモデルが展開されると聞いたので、同じモデルで通気性に長けているものと、防水性に長けているものを同時に見せられるのは面白いなと思い、そのタイミングで取り扱い始めました」
その時期に実は「On」チームから、「ミタスニーカーズ」とのコラボモデルの話も上がってきていたそう。国井さんは続ける。

「基本、コラボレーションをやるために商品を取り扱うのではなく、インラインをきちんと展開できてからコラボモデルを企画したい……という想いがありました。ちょうどそのタイミングで『On』チームも、『クラウドモンスター』の企画に着手し始めたところでした。チャンキーなシルエットでワイドな身幅のモデルなので、ちょうど自分たちが提案したいものだった。それでコラボモデルをやりましょうとなったんです」
その時期はちょうどコロナ禍でコミュニケーションがとりづらいなか、話は進み、商品が発売される頃にコロナ禍の自粛が緩和されるというタイミングだったが、コラボモデル自体の話が立ち消えになったのだ。
「自分がリクエストしたコラボモデルの企画がかなりハードルの高いものだったので、当時の技術だと具現化できませんでした。一応、サンプルまでは作ってもらったのですが納得のいく出来ではなかったので、“一度このコラボはなしにしましょう”ということで白紙になったのです」
こだわりの強い国井さんだからこそ、納得のいくものを提案したかったが、当時の「On」にはどこの工場で作るかといった生産背景のノウハウがなく、残念ながらコラボモデルの話は頓挫してしまったのだった。
コラボモデルは“移動をより快適にする”がテーマ
「On」によるパリでの展示会や本国チームとのミーティングなどを経て、再度コラボモデルの話が持ち上がったが、国井さんは“その次”を見据えていた。当時のことを思い出しながら、国井さんはこう語ってくれた。「実は『クラウドモンスター』シリーズでのコラボの話が再燃したのですが、ちょうど『クラウド 6』のキックオフのタイミングだったこともあり、アンテナ感度の高い人はロープロファイル系のスニーカーに注目していました。『クラウド』シリーズはブランドの顔。もう一度コラボモデルを企画するのであれば、『クラウド 6』に進化するタイミングでお願いしたいということでまとまりました」

実は「クラウド 5」にも「クラウド 5 コースト」というモデルは存在していたが、当時はコロナ禍で外を出歩くということ自体が敬遠されていた。コロナも収束し時は満ちたこともあり、かかとが踏めて脱ぎ履きしやすい「クラウド 6 コースト」がコラボモデルとして選ばれたのだった。
今回のコラボモデルの特徴を聞くと、国井さんはこう続けてくれた。
「今回は“移動をより快適にする”ことをテーマにしました。日本では靴の脱ぎ履きの機会が多いし、たとえば旅というシーンでも、脱ぎ履きが容易になれば移動も楽になるということを考えて、コラボモデルでは『クラウド 6 コースト』をベースにしています。

最大の特徴はやはり、かかとが踏めてサンダルのように2WAYで履けるという部分です。またシューレースもスピードシューレースシステムを採用し、通常のインラインモデルから若干変更しています。あとはインソールが2枚ついていて、一枚は裸足でも履けるように足触りの良いコルク素材のもの、もう一枚は吸水性が良いものを付属しているのもポイントですね」
スニーカー好きも納得する「On」の打ち出し方
今回のコラボモデルはデザインもインラインモデルとは少し異なる。国井さんはそのデザイン、そして履き心地に関してもこう語る。「『On』はスポーツブランドなので、通気性も計算し尽くされています。インラインモデルのメッシュのレイヤーは同色ですが、コラボモデルではレイヤーに少し明るい色を入れて、立体感が出るように工夫しました。

また細かい部分ですがカラーステッチを入れるなどして、インラインとは違う見え方になっていると思います。今回の『クラウド 6 コースト』には『On』の特徴でもある『クラウドテック®』が使われていますが、履き心地としてはクッション性というよりも安定感があるといった印象が強いですね」
最後に「On」を今後どのように展開していくのかを伺うと、国井さんはこう答えてくれた。
「『On』はスポーツブランドとして、パリ五輪でもスイス代表の公式ウエアを担当したり、マラソン選手が『On』のモデルを履いたりするなどアスリート仕様のシューズ分野でもかなり評価されてきています。

ただ、そういったモデルとは別ラインのライフスタイルに寄り添った“Performance All Day”というカテゴリーにも、『クラウド 6』や『クラウドモンスター』をはじめ、良質なモデルがたくさん存在するので、これからもさまざまなモデルが展開されていくはず。今回のコラボモデルを皮切りに、スニーカー好きにも刺さる『On』を提案していければいいなと思います」
今回のコラボモデルは「ミタスニーカーズ」で先行発売されていたものの、本日6月5日(木)より「オン フラッグシップ ストア キャットストリート」などにて正式販売となるので、ぜひ手にとってその快適さを実感してほしい。
PROFILE

国井 栄之(くにい しげゆき)
mita sneakers クリエイティブ ディレクター
東京の下町である上野から世界へ向けて独自のスニーカースタイルを提案するmita sneakersでクリエイティブ ディレクターを務める。数多くのブランドとのコラボモデルや別注モデルを手掛けるが、ニューバランス関連でのコラボや別注でもその手腕を発揮。現在は虎ノ門ヒルズにオープンしたショップ「Herringbone Footwear(ヘリンボーン フットウェア)」の外部ディレクターも務める。世界的プロジェクトから国内インラインのディレクションまで多岐にわたり、スニーカープロジェクトに携わるスニーカー業界の最重要人物。

mita sneakers
東京都台東区上野4-7-8 アメ横センタービル1F路面店
TEL:03-3832-8346
営業時間(平日)11:00~19:30、(土日・祝日)10:00~19:30
https://www.mita-sneakers.co.jp/
Photo by Hiroyuki“Lily”Suzuki(StudioLog)
Text by Yasuyuki Ushijima(NO-TECH)











