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もうEMSに水もジェルもいらない! SIXPADが開発した「アルトダイン」が作る新時代

2025.06.03
従来リハビリテーションの分野で使われていたEMS(Electrical Muscle Stimulation)。近年、フィットネス分野で活用されるようになったが、そのシーンを牽引しているのがSIXPAD(シックスパッド)だ。
ブランド誕生当初はジェルシートの電極が採用されていたが、水を吹きかけて通電する布製電極「エレダイン」を開発し、2021年から家庭向け商品に搭載。「エレダイン」も安全性、安定性、耐久性に優れ、トレーニング後には洗濯機で洗える革新的なものだったが、ついに水さえも使わない新電極構造「アルトダイン」を開発。EMSは新時代へと突入する。

SIXPADとEMS、電極開発の歴史

「トップアスリートから寝たきりの患者様まで、筋肉を鍛えることで生き生きとした人生を実現します」をブランドミッションに掲げるSIXPAD。ブランド誕生10周年となるアニバーサリーイヤーに、水もジェルもいらない、独自開発の新電極構造「アルトダイン」を発表した。
 
「2015年、今から10年前にジェルシートを使用したSIXPAD製品をリリースしました。80〜90%が水分でできたジェルシートの採用により、肌にしっかりと密着し、筋肉を動かすための大きな電流を安定的に流し続けられるための電極が実現したことで、多くの方に満足いただけるEMS製品を完成することができました。
一方、ジェルシートは消耗品だったこともあり、お客様にとっては費用面の負担があり、続けていた運動を途中でやめてしまったという声がありました」と、株式会社MTG SIXPAD 本部の澤野正成さん。
 
月に1度買い替える必要があったジェルシートの課題を解決したのが、布製電極のエレダイン(採用製品は2021年に登場)だ。
 
「エレダインは特殊な加工による導電性繊維を電極にしたもので、布に水を含ませてその布を肌に押し当てることで、ジェルシートと同等の効果が得られます。エレダインの開発でジェルシートを購入する必要がなくなり、毎月のランニングコストなくEMSトレーニングをしていただけるようになりました。
ただ、そのエレダインにも弱点がありました。水を使う必要があるため、特に冬場は肌面が冷たいということです。この弱点を解決したのが、新電極のアルトダインなのです」
新電極「アルトダイン」の開発で、水を吹きかけるなどの準備なしにEMSトレーニングができるようになった

「アルトダイン」は肌から出る水分で通電するサウナスーツ構造

ジェルシートも水も不要な「アルトダイン」。では、通電には何を利用しているのか。それは着用者自身の肌から出る水分なのだという。
 
「アルトダインは断熱性や撥水性などの機能を持つ5つの素材を組み合わせた5層構造になっています。サウナスーツのような保温性と気密性の高い生地によって身体から出る熱を閉じ込め、発生する汗の水分によって通電する仕組みです」
 
汗を利用するといっても、大量に汗をかく必要はなく、微量な水分があれば十分であるため、商品を身体に装着してすぐにトレーニングを始めることができる。そもそも何もしていなくても、人はある程度、発汗している。その発汗を熱を閉じ込めることで加速させ、水分を発散させずに溜め込んで、通電に活用するというわけなのだ。
サウナスーツ構造の「アルトダイン」は、肌から出る水分で通電する

アルトダインを採用した「SIXPAD Core Belt 2」

「SIXPAD Core Belt 2(シックスパッド コアベルト2」は、腹部中央にある腹直筋、脇腹に位置する腹斜筋、背中の下部(広背筋下部および脊柱起立筋下部)を同時に鍛え、効率的な体幹トレーニングを実現したもの。
前モデルの「Powersuit Core Belt(パワースーツ コアベルト)」と比較して、EMSの最大出力が約15%アップし、腹直筋の電極サイズが約10%拡大している。EMSレベルは0〜20までの全21段階で設定でき、腹部と背部で刺激レベルを変えることができる。
新電極の「アルトダイン」を採用した「SIXPAD Core Belt 2」。44,990円(税込)
EMSについてもおさらいしておこう。筋肉は大きく、持久力に優れて筋肥大がしにくい遅筋(赤筋)と、瞬発力やパワーに優れ筋肥大しやすい速筋(白筋)に分けられる。通常、自分で筋肉を動かす場合(低負荷の場合)、遅筋から筋線維を動員していき、速筋を刺激するためには、高重量のウエイトトレーニングなどを行わなければならない。
一方、EMSの場合は速筋から優先的に筋線維が動員される。運動が苦手な人や高齢者でも、無理なく速筋にアプローチできるのだ。
目的に合わせた2種類のモードが用意されているのも特徴。20Hz(ヘルツ)モード(約23分間)では、筋肉を効率的に鍛えることができ、4Hzモード(約30分間)はトレーニング前後のケアに適している。
SIXPADの製品では、主に20Hzの周波数が採用されている。20Hzとは、1秒に20回の周期で流れる電気刺激のこと。筋肉は刺激を受けると収縮し、刺激がないと弛緩して、再度刺激を受けると再び収縮する。このサイクルと20Hzの電気刺激のスピードがマッチして、筋肉の張力を一定に保って随意運動に近い筋収縮状態にできるため、トレーニング効果が高い効率的な周波数なのだという。
たとえば、50Hz、80Hzという周波数だと、筋肉の収縮弛緩準備が間に合わず、結果的に効果は落ちてしまうのだ。
実際に「SIXPAD Core Belt 2」を使用してみたが、充電さえできていれば、水を吹きかけるなどの事前準備が必要ない点は、トレーニングへのハードルを下げてくれる。改めて「アルトダイン」の凄さを体感できた。
自宅でのリモートワーク中、掃除や洗い物などの家事をしているとき、テレビを視聴しているときなどに、気軽に“ながらトレ”ができる。今作ではウエスト調整コードが採用されていて、電極をより密着させることが可能になった。使用後はウェットティッシュなどで拭くだけでOK。メンテナンスも簡単だ。
 
これから運動習慣を身につけようとしている人や、隙間時間でトレーニングやケアをしたい人に「SIXPAD Core Belt 2」は大きな力になってくれそうだ。
ウエスト調整コードを搭載。電極をより身体に密着させることができるようになった
ながらトレにぴったりなアイテム

PROFILE

澤野 正成 (さわの まさなり)

株式会社MTG
SIXPAD本部 SIXPAD開発部 開発1課 課長

Text by Fumihito Kouzu

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