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英国の老舗Sunspel(サンスペル): 「アイスコットンポロシャツ」の冷感の秘密は極細糸にあり
蒸し蒸しする嫌な時期にこそ着たい機能服。どうせ着るなら上質なものを身につけたいという願望があるものだ。
そこで今回は、Sunspel株式会社 代表取締役の鈴木泰人さんに、これからの季節にちょうどいい、「アイスコットンポロシャツ」の素材の製造工程や涼しさを感じる仕組み、さらにはブランドの今後の展望などについて聞いた。
PROFILE
鈴木 泰人(すずき やず)
Sunspel株式会社 代表取締役
2023春夏シーズンより、日本におけるSunspel事業を手がけている。Tシャツの印象が強い同ブランドだが、ニットやスイムスーツ、香水など幅広く展開し、ファッションのみならず上質なライフスタイルも提案している。
ナチュラル素材で涼しく過ごす、Sunspelの新定番
Sunspelは1860年の創業以来、品質の高い日常着を作り続けている老舗英国ブランドだ。世界初のラグジュアリーTシャツを作り、ボクサーショーツを世に広めたことでも知られている。

中でもクラシックTシャツの製作は、英国国内の工場で全工程を職人による手作業で行っており、伝統に裏打ちされた高い技術が一枚のシャツに凝縮されている。
そんな伝統を誇るSunspelから、2025年春夏シーズンに新登場したアイテムのひとつに「アイスコットンポロシャツ」がある。
年々、世界的に酷暑が厳しくなっている昨今は、最新技術や素材を駆使した涼感ウエアを多くのブランドがこぞってリリースしている。
そんななか、今回紹介する「アイスコットンポロシャツ」は、人工素材を使わないナチュラルな仕立てとなっている。冷感を伴う肌触りのシャツはいかにして作られているのかを探っていこう。
Sunspelの「アイスコットンポロシャツ」はスイスの老舗ミルとの協業で誕生

元来、Sunspelがもの作りをするにあたってこだわってきたことが、生地の柔軟性や繊細さだった。しかし本素材は涼しさに焦点を置いたものだったので、商品開発をスタートするにあたり社内で賛否があった。
ただ近年、世界でこれだけ温暖化が進んでいることもあり、快適に過ごせるようなものを提案していこうという判断になったという。そこで、高温多湿な環境でも快適に着られるようなポロシャツを販売することになり、開発に至った。
「素材を探求していくなかで、スイスの名門ミル(毛織物メーカー)である「Spoerry(スポエリー)」社が2000年代初頭から2010年までの間ごろに開発した『アイスコットン』という素材に注目したという。そこでデザインチームは、この素材を使った夏向けの商品開発に着手しました。
『アイスコットン』は、綿糸に強く撚(よ)りをかけた“強撚糸”を使い、編み目をゆるやかにした構造が特徴です。これにより通気性が高まり、体温調節機能に優れるため、肌に触れた瞬間にひんやりと感じられる“接触冷感”が生まれます。
この素材の名称は、まさにその冷感効果に由来しています」
また耐久性にも優れているので、首周りが伸びることもなく洗濯をしても機能性は持続するという。
「涼感の伴う快適な着心地は実際にお手にとっていただければわかると思うので、ぜひお試しいただきたいです」
そもそも「アイスコットン」とは、シルクのように滑らかな超極細ゲージのスーピマコットンに強撚(束ねて強くねじる=ハイツイスト)をかけた非常に軽量な糸のことだという。

この撚りによって、優れた通気性を実現することで体温調節がしやすくなり、風通しの良さが涼しく感じる仕組みになっているという。
スーピマコットンを高密度に撚ることで、「アイスコットン」特有のドライでシャリ感のある風合いが生まれる。
また強く撚っているだけに糸の表面がクリーンに仕上がり、100%天然素材でありながら、まるでテクニカルファブリックのような肌触りを実現している。
上質な日常着を身につける魅力をSunspelから提唱していきたい
「アイスコットンポロシャツ」のデザインやシルエットの特徴はずばり、長年愛され続けるベーシックなもの。シルエットはタイムレスで愛されるクラシックな印象を大切にし、Sunspelの定番シリーズと同様のラインに仕上げている。
「非常に繊細でクリーンな編地であることに加え、上質なムードをより引き立てるためにボタンはエレガントな貝ボタンを使用しています」

「アイスコットンポロシャツ」は、素材の良さを際立たせるべくシンプルにさらっと着るのが良さそうだ。一枚でも十分さまになるほど上品な存在感がある。

「ファインゲージの半袖ニットポロなので非常に汎用性が高く、夏場の単品使いに最適です。ボトムスはテーラードショーツやパンツなどと合わせることを推奨します。
また春先や肌寒い日にはクラシックな軽量Tシャツの上に重ねて、明るめのツイルパンツやチノパンと組み合わせるのもおすすめです」

オンラインショップがメイン展開になるが、国内では現状、阪急メンズ大阪と伊勢丹新宿メンズ館での取り扱いがあるという。今後はより幅広い展開が期待される。
「なるべく早く店舗を構え、Sunspelのフルラインナップを常に見ていただけるような環境を整えたいと考えています。
今回の『アイスコットンポロシャツ』はもちろん、クラシックTシャツやジェームズ・ボンドが着用したリヴィエラ ポロシャツ、ボクサーショーツなど、大人の嗜みに相応しい質の高い日常着が揃っています。ぜひ肌触りの良さを感じていただきたいです」
長年にわたり、優れた素材感と快適な着心地が支持され続けているSunspel。インナーウエアに重きを置く文化は、残念ながらまだそこまで日本には根付いていない。だが近い将来Sunspelが浸透することで、日本の男性の価値観も覆ることだろう。
Text by Kei Osawa










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