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夏デニムは本当に敬遠されているのか? エドウインが「キシリトール加工×6つの素材」で導き出した新回答

2026.08.07
猛暑による高温や汗のベタつきから、夏はジーンズを敬遠してしまう人も少なくない。そんな悩みに応えるのが、ジャパンデニムの雄・EDWIN(エドウイン)が開発した「【涼】ジャージーズ COOL ストレート」だ。
ベーシックなストレートジーンズに、独自の素材使いと加工技術によって、ストレッチ性や接触冷感、吸汗速乾など、夏場でも快適な機能性を付与する。その仕組みについて、株式会社エドウインの髙嶋大輔さんに話を聞いた。

PROFILE

髙嶋 大輔(たかしま だいすけ)

株式会社エドウイン
ブランディング&マーケティング推進部

「【涼】ジャージーズ COOL ストレート」の淡色ブルー。ほかにインディゴブルー、濃色ブルー、中色ブルーも用意。11,000円(税込)

一年中ジーンズを楽しむために開発されたコレクション

エドウインが展開する「COOL FLEX」は、「涼しく、快適な穿き心地」をコンセプトに掲げた夏向けのコレクションだ。
「夏にジーンズを穿くと、暑さや汗によるベタつきが気になる、という声が多く寄せられます。そこで、吸汗速乾性を備え、汗をかいても肌にまとわりつきにくい夏用ジーンズの開発を進めました」
近年は猛暑が長期化し、アパレル業界では季節が春夏と秋冬に集約される“二季化”も指摘されている。夏向けの衣料に求められるのも、一時的な涼しさではなく、長く続く暑さに対応できる実用性だ。そうした消費者が求める機能性の水準が高まるなか、エドウインは市場のニーズをどう捉えているのだろうか。
「COOL FLEXは、夏の定番コレクションとして毎年のように展開していますが、使用する素材はその年の環境やニーズに合わせてアップデートしています」
「COOL FLEX」はエドウインが夏に向けて展開する機能性デニムのコレクション。氷に閉じ込めたデニムのビジュアルで涼しさを表現する
ただし、涼しいだけでは十分ではない。機能性ジーンズを選ぶユーザーの多くが求めているのが、体の動きを妨げないストレッチ性だという。
「開発段階から、“伸びること”は外せない条件でした。夏用に限らず、冬の暖かいジーンズも含め、機能性ジーンズにはストレッチ性を求めるお客様が大半です」
そこでCOOL FLEXでは、エドウインの定番シリーズ「ジャージーズ」に使われるモーションフィットデニムをベースに採用している。この素材が持つデニムらしい見た目と優れた伸縮性を保ちながら、夏に適した軽さと涼しさを加えることが開発の軸になった。
「ジャージーズ」は、“見た目はジーンズ、穿き心地はジャージ”をコンセプトにしたエドウインの人気シリーズ。デニムらしい表情と優れたストレッチ性がウリ

モーションフィットデニムを夏向きの素材へ改良

今回フォーカスする「【涼】ジャージーズ COOL ストレート」には、通常のモーションフィットデニムに麻を加えた素材が使われている。
「麻特有のドライな肌触りによって、汗をかいた際のベタつきを軽減することが狙いです」
素材構成は、綿61%、ポリエステル18%、再生繊維(セルロース)10%、ナイロン6%、麻3%、ポリウレタン2%だ。実際に穿いてみると、肌に触れる感触はサラリとしている。麻の混率は3%と決して多くはないが、ドライなタッチはしっかりと感じられる。
その一方で、10%配合された再生繊維のリヨセルがしなやかな肌触りを生み出している。木材由来のパルプを原料とするリヨセルは、シャツや下着、パジャマ、寝具など、肌触りのよさが求められる製品に広く使われる。それをデニムに加えることで、綿だけでは出しにくいなめらかさとしなやかさを生み出せる。
さらにナイロンが軽やかな穿き心地に貢献する。強度や耐摩耗性にも優れるため、柔らかさや軽さを追求しながら、日常使いに必要なタフさを支える役割も担っている。
「麻のドライなタッチに、リヨセルの柔らかさとナイロンの軽さ。この3つの素材を掛け合わせることで、軽やかで快適な穿き心地を目指しました」
もちろん、モーションフィットデニムならではのストレッチ性はキープされている。涼しさや軽さを高めつつ、体の動きにしなやかに追従する穿き心地は損なわれていない点が、このモデルの大きな特徴だ。
浅すぎず深すぎない、バランスのいい股上。穿き込んだかのような自然なヒゲやアタリを表現した加工にも注目だ

汗の水分に反応して熱を奪うキシリトール加工

仕上げにキシリトール加工が施されている点も見逃せない。キシリトールは、ガムやタブレットの甘味料として知られる糖アルコールの一種だ。医薬品や強力な冷却剤ではないものの、衣料分野では、水分に触れた際に周囲の熱を吸収する性質を利用した加工剤として使われる。
「キシリトールには、水分に触れると周囲の熱を奪う性質があります。この性質を利用することで、汗をかいた際にひんやり感を得られるようにしています」
つまり、汗などの水分が生地に触れると、キシリトールを含む加工剤が反応し、その際に生地表面の熱を吸収。これが冷感につながる仕組みだ。
実際に穿いた印象は、冷蔵庫で冷やしたような強い冷たさではなく、汗ばむ場面でほのかなひんやり感が得られるというもの。麻によるドライな肌触りと相まって、生地が肌にまとわりつく不快感も抑えられる。

涼しくて動きやすいのに、見た目は正統派ジーンズ

シルエットにも、コンフォート性を高める工夫が凝らされている。「【涼】ジャージーズ COOL ストレート」は、定番モデル「JMH03」と同じレギュラーストレートを採用した。ウエストまわりには適度なゆとりを持たせながら、余分なシワや過剰な太さを抑え、すっきりと見えるバランスに整えている。
「生地のストレッチ性に加え、ウエスト部分のリブベルトも伸びるため、快適に穿くことができます」
腰まわりには適度なゆとりがありつつも、ルーズな印象はない。Tシャツを合わせたカジュアルな着こなしから、シャツを合わせたきれいめのスタイルまで対応できる汎用性も魅力だ。
腰まわりに適度なゆとりを持たせつつ、裾までまっすぐ落ちるストレートシルエットに。脚のラインをすっきりと演出
本作はエドウインの定番シリーズ「ジャージーズ」をベースに、夏向けの軽さと涼しさを加えた「COOL FLEX」コレクションの一本だ。ゆえにバックパッチには「JERSEYS」のロゴが付与される
「暑い夏でも、快適に、かつ格好よくジーンズを愛用していただくことが、ジーンズメーカーである私たちの願いです。COOL FLEXはその思いを形にしたコレクションであり、このモデルは、その中でも涼しさと動きやすさをバランスよく備えた一本です」
暑いからといって、デニムを諦める必要はない。涼しさと動きやすさを高めながら、ジーンズらしさはしっかり残す。「【涼】ジャージーズ COOL ストレート」は、猛暑時代の新定番デニムとなり得る一本だ。
Text by Ryota Osujo

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