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2023.09.15

ミリタリズムのデザインと機能美を併せ持つバッグブランド
「BRIEFING(ブリーフィング)」が今年25周年を迎える

街で、意識高い系のビジネスマンが「BRIEFING(ブリーフィング)」のバッグを持っているのを見かけることも多いのでないか。そこにはBRIEFINGが選ばれる、納得のクオリティがあった。今回はそんなBRIEFINGのルーツであるmade in USAのラインを中心に株式会社ユニオンゲートグループの田村まりさんにお話を伺った。
「1998年に弊社代表の中川有司がBRIEFINGを立ち上げる際に、ミリタリーの背景を使った本場made in USAのバッグブランドを作りたいという思いでアメリカに渡り、アメリカ軍が定めた厳しい規格である“MIL-SPEC(ミルスペック)”のクオリティをクリアしている工場を探すところから始まったこだわりのブランドです」
初代モデル、「PROTECTION TOTE(プロテクション トート)」
初代モデル、「PROTECTION TOTE(プロテクション トート)」
アメリカで、MIL-SPECのいくつもある細かな規定を全てクリアした工場で作られた最初のBRIEFINGのバッグとは、一体どんなものだったのだろうか。引き続きお話しいただいた。
「made in USAのアイテムは摩擦などの耐久性に優れているバリスティックナイロン[1]を使用しているのですが、その素材で作られた、初代モデルは『PROTECTION TOTE(プロテクション トート)』というもので、ミリタリーのガンケースがデザインソースになっています。
自立型になっていて、分厚いパッドなども入っている仕様でした。書類を曲げずに持ち運べるのはもちろん、1990年代は今ほどノートPCを持ち歩く人はいませんでしたが、オン・オフ使いに最適だったアイテムです」
BRIEFINGの初代モデルPROTECTION TOTE
BRIEFINGの初代モデルPROTECTION TOTE

革新的なビジネスバッグ「NEO TRINITY LINER(ネオ トリニティー ライナー)」

近年、BRIEFINGのバッグというと3WAY BRIEF(スリーウェイ ブリーフ)というカテゴリーの「NEO TRINITY LINER(ネオ トリニティー ライナー)」というモデルが頭に浮かぶのではないだろうか。ここからは、代表的なこのアイテムを深掘りしていこう。
「『NEO TRINITY LINER』が発売されるまではBRIEFINGのビジネスバッグとしてはブリーフケースのイメージが強かったと思うのですが、この3WAYのNEO TRINITY LINERはビジネスバッグにおいて革新的なアイテムになったと思っています。
ブリーフケース、ショルダーバッグ、バックパックとさまざまなシーンに合わせて使っていただける仕様で、2017年の発売の頃はまだまだスーツにバックパックを合わせる方は少なかったと思うのですが、近年では自転車通勤の方もたくさん増え、スーツ姿にバックパックを合わせるスタイルは定番と言っていいほど定着しているかと思います。
ここ数年、NEO TRINITY LINERは入荷とソールドアウトをくりかえしていて、このスタイルの象徴的なアイテムになっていると言えます。
まずバリスティックナイロンの使用はもちろんで、ブリーフケース用のハンドルが付いています。ショルダーバッグ用のベルトは着脱式で、パックパック用のショルダーベルトは使わないときに収納できる仕様になっています。PCを収納するところには分厚いパッドが入りPCを保護します。
ショルダーバッグやブリーフケースで使ったとき、バックパックで使ったとき、それぞれポケットにアクセスしやすいようにポケットがL字になっているのも使いやすさの特徴です。背中側にもうひとつメインの口が付いていて、作りとしてはシンプルなものになっています。
デザイン的には黒地に赤が印象的なタグ、ウェビングテープもアイコニックに付けられています。バッグ自体の軽量化や時代の流れもあり、ブランド初期の頃のMIL-SPEC仕様のパーツよりも軽量なプラスチック製のものが使われています」
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