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2023.12.14

特別な日に、自分だけの一足を:オーダーシューズ「MARNON」

自分にピッタリ合う一足の靴が欲しい。その履き心地は今までにないものかもしれない。
そんな願いを叶えてくれるサービスがある。オーダーシューズ専門店「MARNON(マルノン)」だ。ここではパンプス、オックスフォードシューズ、ローファー、ブーツ、サンダルなど、さまざまな種類のシューズをオーダーメイドで提供してくれる。
なかでも人気なのがウェディングシューズだという。特別な1日を彩ったその靴は、MARNONの手にかかれば挙式後もデイリー使いとして活躍できるアイテムとなる。
同サービスの魅力について、MARNONを提供する株式会社LAFNE代表の片岡さんに話を聞いた。
PROFILE|プロフィール
片岡 健太(かたおか けんた)

株式会社LAFNE 代表

浅草の職人が作る、本革のオーダーシューズ

MARNONは、足のサイズが21.5cmのディレクターによる「アウトサイズの既成靴は選べる色・素材が少なく、国内のオーダーシューズは形(シェイプ)が気に入らない」という悩みから生まれた、日本人の足にフィットするオーダーシューズブランドだ。
海外でもオーダーシューズを試してみたものの、フィット感に満足できなかったというディレクター。日本人の足に合うだけでなく、足や脚を美しく引き立てるシェイプ、日本人の肌にも合うカラーの本革オーダーシューズを、21〜26cmという幅広いサイズ展開で提供したいと考え、MARNONを立ち上げた。
「靴というものは既成品から選ぶというのが当たり前という考えが一般的ななかで、立ち上げ当初はサイズに悩むアウトサイズの方や、左右差があるなど足に悩みを持つ方のために立ち上げました。しかし、いざスタートしてみると23cm、24cmなど平均的なサイズで特に足の悩みもない方も多く来店され、自分好みに靴を配色する、デザインすること自体を楽しんでオーダーしていただいています」
7年前に「欲しい靴は作る」というコンセプトでスタートしたMARNON。販売を続けていくなかで、アウトサイズだけでなく、多くの女性が自分らしさを表現できる靴を求めていることを知った。
そこで、オーダーシューズをより身近に楽しんでもらうために、価格を抑え、現在の「欲しい靴は作るというニューベーシック」というコンセプトを掲げるようになった。
MARNONのオーダーシューズが出来上がる過程はこうだ。
まず、オーダーを受け次第、同社で裁断した革や部材を工場へ発送する。浅草にあるアッパーの縫製工場で職人が製甲し、底付け工場で靴の成形やヒール打ち、仕上げを行う。その後、MARNONに納品され、検品を行ったのち、お客様の元へ届く。
「革は元々生き物なので、素材や部位によって伸び率などに個体差があります。機械で成形する靴は、すべての靴に同じ圧力をかけて成形しますが、MARNONでは職人が手で成形します。職人は、革の状態や様子に触れながら、革に負担をかけずに、最適な状態で成形します。
このように、素材をベストな状態で成形することで、長く履ける靴が仕上がります。また、靴の骨組みには底付け職人のサインが入っており、修理などの際にも対応します。
MARNONが用いている木型を作っている木型職人は、国内の大手ブランドの木型製作に長年携わっているだけでなく、パリなど海外コレクションに参加するブランドの木型も製作している経験値の高い方なんですよ」
さらに、MARNONのオーダーシューズの大きな特徴は、色と素材の種類が豊富で、組み合わせは10万通りにも及ぶこと。デザインもパンプスだけでなく、シューズ、ブーツ、サンダルと幅広く取り揃えている。まだ、左右サイズ違いでの製作や、ヒールの素材や形状の変更も可能だ。
たとえばウェディングシューズをMARNONにオーダーする場合、これまで挙式のみでの着用が主流だったシューズが、挙式後はヒールの素材や形を変えてデイリー仕様の靴としても使用できるようになる。
MARNONがこだわっている点についても聞いてみた。
「美しい端正なシルエットと、日本人の足に合った形状をうまくバランスをとっているところがポイントですね。日本人の足は生活スタイルや食文化の影響で日々変化しているため、ブランド立ち上げからすでに3回の木型の改良を重ねています。
足や脚が美しく見えるシェイプやフィット感を追求した結果、サイズに悩む方や足元まで美しさにこだわりたい方だけでなく、ウェディングという人生の節目という場面で選んでいただき、安心して履けるパンプスとして、花嫁様からもたくさんのオーダーが来るようになりました」
靴底には「イニシャル」や「記念日」だけでなく、「オリジナルメッセージ」の刻印も可能
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