2024年、
ワークマンから登場した「
XShelter」シリーズは、その画期的な機能が大きな話題を呼び、瞬く間に完売するほどの人気を博した。
住宅の断熱技術に着想を得た独自のテクノロジーは、どのようにしてウエアに落とし込まれたのか。そして、過去最高価格という挑戦の裏には、どのようなこだわりが隠されているのか。株式会社ワークマン製品開発部 第1部 マネジャーバイヤー羽倉優太朗さんに、ワークマンの公式アンバサダーである山田耕史が、開発にまつわるエピソードを伺った。
マイナス30℃にも耐えるシリーズ最高峰の軽さと暖かさ
山田耕史(以下、山田)まず、「XShelter」シリーズが企画されたきっかけについて改めてお聞かせください。昨年から展開されていますが、どのような背景があったのでしょうか。
ワークマン2025年秋冬新製品発表会羽倉優太朗(以下、羽倉)企画の背景には、近年の気候変動があります。ここ数年、暖冬が続いている一方で、冬が深まると  一気に寒くなるという極端な気候が増えています。
そこで、冬の始まりのそれほど寒くない頃から、真冬の厳しい寒さの時期まで、シーズンを通して対応できる一着を作れないか、と考えたのが始まりです。