“発酵”と聞けば、多くの人が体に良いイメージを抱くだろう。化粧品業界でも「発酵液」は注目の成分だが、この秋、コスメデコルテが独自の“黒麹発酵液”を開発し、話題を集めている。
そもそも、なぜ発酵は肌に良いのか。そして、数多ある発酵成分 の中で、なぜ今「黒麹」なのか。
コスメデコルテ等の商品を担当するコーセー研究所の主任研究員・平 昌宏さんに、独自の老化研究から生まれた新成分の実力について詳しく聞いた。
そもそも発酵は、なぜ肌に良い のか?
発酵は体にも肌にも良いイメージがあるが、発酵とはどのような現象なのだろうか。「発酵とは、麹菌や乳酸菌、酵母などの微生物の力によって、物質が人間にとって有益なものに変化することを指します。逆に人間にとって有害となる場合は、腐敗と呼びます。
味噌や醤油も発酵によってできる食品です。素材を発酵させることによって、うまみ成分や栄養価、保存性も高めることができます。古くから日本人は多様な発酵食品を生み出していて、その技術は誇るべきものです。
さらに発酵によって作られる成分には、肌をアクティブな状態に導くことが期待されます。実際に、当社が行った細胞に発酵液を与える実験では、年齢にかかわらず細胞の働きが活発になることが確認できました。