昨今、デジタル空間におけるショッピングの可能性が模索されてきた。特にアパレル業界はコロナ禍の影響を強く受けたことにより、新たな買い物の体験をいかに創出するのかが課題となっている。
そこに新サービスをもたらしたのが、凸版印刷株式会社だ。メタバース市場へ参入としてショッピングモール型のスマートフォンアプリ「メタパ™」をリリースした。印刷会社というイメージの強い凸版印刷株式会社であるが、どのようなきっかけでデジタル業界へのサービスを展開したのだろうか。「メタパ™」のサービスと共に、デジタル事業への展開について、情報コミュニケーション事業本部の稲地隆志さんにお話を伺った。 リアルとバーチャルを融合した新しい買い物体験
2021年12月15日、凸版印刷株式会社がスマートフォンアプリ「メタパ™」の提供を開始した。このアプリによって、バーチャル空間に出店された店舗から商品を購入することができるようになる。これまで各社が提供してきたVR空間でのショッピングサービスと異なる点は、ショッピングモール型の形式が採用されていることだ。それにより、アプリの使用者は複数の店舗を見て周ることができるだけでなく、出店する企業にとっても導入のコストを抑えられるという利点がある。