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2024.10.17

東京発アメカジブランド「SUNNY SPORTS(サニースポーツ)」20年の歴史と進化

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2004年、sunny inc.代表の北原 信也さんが“リアルに感じてきたアメリカを表現したい”と立ち上げた「SUNNY SPORTS(サニースポーツ)」。アメリカのユーティリティウエアをベースに、現代的エッセンスを加えた東京発アメカジブランドだ。
アメカジやアメリカンビンテージファッションが好きで、それを追求していくなかで得た知識を用いて作り出されるアイテムには、“知っているからこそできる”仕様やデザインが散りばめられている。
今回は北原さんにブランドを立ち上げた頃のお話や、20周年を迎えるSUNNY SPORTSの今シーズンのプロダクトを紹介してもらった。

雑誌『BOON(ブーン)』や古着屋に通って得たビンテージ知識

「もともとは古着が好きで、20歳ぐらいのとき、ちょうど日本は1990年代のビンテージブームで、雑誌『BOON(ブーン)』などを見たり、好きな古着屋に通ったりして、ビンテージの知識をつけていきました。
その後、アパレルが職業になり、アメリカにも頻繁にいくようになり、見てきたものをベースにアップデートした洋服を作りたいという気持ちでSUNNY SPORTSを立ち上げました。
最初に作ったアイテムはシャンブレーシャツ、Made in USAのスウェットシャツとフーディです。
シャンブレーシャツはビンテージでもよく見られた、3本ステッチで巻き縫いのワークシャツで、スウェットシャツはフリーダムスリーブ[1]のもの、フーディは“後付けパーカー”の仕様でした。
あとはTシャツもMade in USAのものにプリントは日本で入れる、という仕様で作っていました。これがSUNNY SPORTSの出発点だったと思います」
2004年、SUNNY SPORTSで最初に作られたアイテム
2004年、SUNNY SPORTSで最初に作られたアイテム

日本のアメカジブランドが、アメリカで展開される

ブランドのはじまりのお話を聞いたところで、この20年のなかで、北原さんの印象に残っているエピソードをお話しいただいた。
「2010年代に入ると『PROJECT(プロジェクト)』や『Capsule(カプセル)』といった海外の展示会に出展するようになったのですが、そこから『STEVEN ALAN(スティーブンアラン)』や『Fred Segal(フレッドシーガル)』などアメリカの有名セレクトショップなどでSUNNY SPORTSを取り扱ってもらえるようになりました。
海外展開は4年ほど続けて、欧米を中心に40店舗ほど取扱店ができまして、逆輸入というわけではないのですが、アメカジやアメリカンビンテージがデザインの根底にある日本のブランドを海外展開できたことはうれしかったです。
その頃は年間100型ほどアイテム展開していたのですが、もっと肩の力を抜いてデザインがしたいという思いが強くなり、現在は国内だけの展開に戻しました」
海外での展示会の様子
海外での展示会の様子

「NORDIC CREW SWEATER(ノルディック クルー セーター)」で1990年代の気分

ここからは2024AWのアイテムを紹介してもらいながら、デザインワークについても伺っていきたい。
「1980年代、1990年代のテイストが感じられる「NORDIC CREW SWEATER (ノルディック クルー セーター)」を紹介したいのですが、その頃の雰囲気はそのままに、シルエットなどはいまのテイストに合わせてリリースしています。ここ数年はこういう感じのニットがいまの気分だと思います。
アメリカントラディショナルな、国旗柄セーター『GOLF / FLAG CREW SWEATER(ゴルフ / フラッグ クルー セーター)』も同じ時代の雰囲気がして、このアイテムも今シーズンのおすすめとしてリリースしています」

1950年代のディテールをいまのテイストに

引き続き、今シーズンのアイテムを見せてもらおう。そこには北原さんのデザインワークのポイントにしている部分が垣間見られた。
「ヘビーウェイトコットンのワッフル素材で作ったフーディも紹介させていただきます。『50s RAGLAN HOODIE(フィフティーズ ラグラン フーディ)』というアイテムで、後付けパーカーのディテールによって1950年代を思わせるビンテージライクなものなのですが、素材的には今年っぽいものなので、いまのテイストで着られるアイテムだと思います。
アメリカンビンテージのデザインとしては、1950年代とか、1960年代のものが好きなのですが、表現したい雰囲気はその時々で違うし、1980年代、1990年代のアイテムにもいまは注目しています。
このアイテムもそうなのですが、その時代のものをそのまま作ると“衣装”になってしまう気がしていて、ポイント、ポイントで異なる時代のディテールや要素を入れ込むことでいまの“デザイン”になっていくと思っています。アイテムに限らずですが、デザインワークの際に大切にしている事柄です」
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