ここ数年、自宅の洗濯機で洗えるスラックスが爆発的に売れているという。そのほとんどが、縮みにくいポリエステルなどの化繊もしくは、ウールに化繊がミックスされた生地でできている。
ただ、そういった機能性ファブリックはたしかに洗濯しても縮みにくいが、着心地のよさや風合いの豊かさは、やはりウール100%のほうがいい! という服好きの声は根強い。
なぜ、そんなスラックスを作ることができたのか? 商品開発者に完成までの道のりを聞いた。
PROFILE|プロフィール
中村 敦司(なかむら あつし)
メルボメンズウェアー株式会社 生産部長
メルボ紳士服工業株式会社 取締役
青山商事株式会社でフォーマルウエアのバイヤーや品質管理、パターンオーダーの立ち上げを手がけ、2022年に麻布テーラーの母体であるメルボメンズウェアー株式会社の生産部長と、生産部門であるメルボ紳士服工業株式会社の取締役に就任。生地の企画・仕入れを手がけながら、生産管理体制改革の推進にも力を注ぐ。
パーソナルオーダースーツの草分けというべき人気ショップ
まずは麻布テーラーについてご紹介しよう。「麻布テーラーは、日本でいち早く明快なオーダーシステムを導入したファッションテーラーのパイオニアというべきショップです。全国28店舗を展開し、国内直営工場で仕立てるパーソナルオーダースーツを税込み49,500円から提供しています。その他、オーダーシャツ9,900円、オーダーコート66,000円など、幅広いオーダーアイテムを提案しています。
トレンドにも精通したプロフェッショナルなスタッフが在籍し、生地やオプションのバリエーションも豊富に揃います。サイズはもちろん、多様化するライフスタイルにも、一人ひとりの感性にもフィットする、お気に入りの一着をお仕立ていただけます」