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1,000枚以上のハンカチを所持!「近沢レース店」コレクターに聞く、集めずにはいられない魅力

2025.04.25
「近沢レース店」は、横浜元町に本店を構えるレース専門店だ。独創的なデザインと職人の技が光る繊細なレースが特徴で、新しいアイテムを展開するとすぐに売り切れになってしまうほどの人気を誇る。
熱烈なファンも多く、同じアイテムを色違いで全色揃えたり、プレゼント用の買い置きとして一度に複数枚を購入したりする人も少なくない。
思わずコレクションしたくなる「近沢レース」には、一体どんな魅力が詰まっているのか。同ブランドのコレクターであるゆきまるさんに、その魅力を教えてもらった。

PROFILE

ゆきまる

幼少期から近沢レース本店や取り扱い店舗を訪れており、2023年1月より本格的に収集をスタートした。現在はタオルハンカチだけでも1,000枚以上を所持。商品チェックはなるべく毎日行っており、新発売のものはアイテムを問わずすべてコレクションしている。
Instagram(@yuki.maru000)

近沢レース店の魅力は「テーマのあるデザイン」

UNITED ARROWSの別注アイテム「温泉猿」
近沢レース店は、1901年に絹の輸出商として創業し、後にリネンストアへと転身した。当時は外国人向けにテーブルクロスやベッドリネン、ハンカチ、夏には開襟のブラウスなどをオーダーメイドで作っていたが、やがてレースがあしらわれたアイテムの人気が高まり、主力アイテムになったそうだ。
現在はハンカチをはじめ、タオルやマットなどのホームコレクションからポーチやTシャツ、スタイなどのファッショングッズまで、多様なオリジナルアイテムを展開している。
世界を見渡してみるとレースは実に多様な種類があるが、同ブランドではそんな世界各地の技術や素材を選択・融合した、独自のアイテムが企画・販売されている。
レーストートも人気
特にハンカチは特徴的で、「テーマのあるデザインが魅力」だとゆきまるさんは教えてくれた。
「毎月新作のシーズンハンカチが発売されるのですが、時にはかわいく、時にはユーモラスなデザインが展開されています。たとえば今年は、1月が『春うらら』と『お酒』、2月が『ミモザブーケ』と『花より団子』、3月が『お買いもの』と『テニス』でした」
シーズン限定アイテムということもあり非常に人気が高く、直営店や公式オンラインショップでも、予約せずに購入するのはなかなか難しいそうだ。
左:春うらら/右:お酒
左:たたむとブーケのような形になる「ミモザブーケ」/右:花より団子
左:お買いもの/右:テニス
また、近沢レース店では他ブランドとのコラボレーションもよく行われている。「カステラ本家 福砂屋」の創業400年を記念して作られた「カステラ」や、婦人画報別注「キャットウォーク」などのハンカチは、ファンの間でも大きな話題となり、どれも即完売してしまったという。
カステラ
キャットウォーク
コラボアイテムのなかでも、LAURA ASHLEY(ローラ アシュレイ)とコラボした「ロンドン レースタオルハンカチ」のネイビーは特に人気が高かったため、他のアイテム以上に入手が困難で、コレクターの間では貴重なアイテムになっているそうだ。
ロンドンレースタオルハンカチ
ゆきまるさんは、できる限り色違いのものも含めた全ラインナップを揃える他、卒入学や退職などの節目でプレゼントする用にも買い置きしているそう。
ハンカチだけで少なくとも1,000枚以上持っているというから驚きだ。
ボックスいっぱいに収納された近沢レース店のアイテム
上品さとユニークさを兼ね備えた唯一無二のデザイン。それが、近沢レース店のハンカチを集めたくなる理由なのだろう。

お手入れのしやすさ・機能性も支持を得る理由のひとつ

コレクションを日常で使うか観賞用に取っておくかはコレクターによってさまざまだ。ゆきまるさんは前者だといい、「近沢レース店のハンカチはガシガシ使っても大丈夫。品質が高くお手入れしやすいんです」と答えてくれた。
「日常的に使っても傷みに強いですし、ネットに入れていつも通りに洗濯していますが、レースが破れたり生地が縮んだりすることもありません。シワも手で伸ばせばきれいになるので、アイロンをかけるといった特別なお手入れも不要です」
ハンカチのタオル生地には、品質の高い「今治タオル」や、スチームシャーリング仕上げ(凹凸感のある仕上げ)をした柔らかい触感の生地などが使われている。デザイン性の高さだけでなく、日常的に使うアイテムに求められる機能性も抜群なのだ。
左:未使用のもの/右:洗濯したもの。細かいデザインのレース部分にも傷みがなく丈夫であることがわかる。「うに」のデザインもかわいい
ゆきまるさんは、「幼少の頃から近沢レース店のアイテムが身近にあった」という。もともとはお母様が近沢レース店のファンで、家のなかのあらゆるものにレースが使われていたそうだ。お母様が集めていたアイテムの一部を大切に持っており、なかには50年ほど前のアイテムもある。
50年の時を経てもレースの美しさが色褪せていないのは、同ブランドの品質の高さがあってこそだろう。
ゆきまるさんのお母様が購入したアイテム

近沢レース店のアイテムで、日々が豊かに

ハンカチ以外のアイテムも見逃せない。ゆきまるさんは現在、ハンカチに限らず新発売の商品をすべて揃えているという徹底ぶりだ。多数あるアイテムのなかで、お気に入りとして「バッグインバッグ」と「春摘みいちごのトラベルポーチMサイズ」をあげてくれた。
「『バッグインバッグ』はメッシュ素材で軽く、汚れても洗えるので日常使いしやすいんです。また私は、旅行の際に、食べたものとそれに合うハンカチを一緒に写したいんです。数十種類のハンカチを持ち運ぶので、ハンカチを畳むことなく収納できる『トラベルポーチ』もとても重宝しています」
ゆきまるさんが所持しているバッグインバッグ/メッシュポーチの一部
「春摘みいちごのトラベルポーチMサイズ」。ハンカチを折り畳まずに収納できるところがポイント
「近沢レース店のアイテムが生活のなかにあることで、平凡な日常にメリハリがつき、よりいっそう楽しく過ごせています。
たとえば、ハンカチのデザインに合わせて出かける場所や食べるものを考えたり、家族との会話のきっかけになったり。また、ミモザは近沢レース店の代表的なデザインですが、そのアイテムを手にしたことで、3月8日は『ミモザの日(国際女性デー)』だと知りました。視野が広がるきっかけにもなり、生活がより豊かになっているなと感じています」
「ミモザ」シリーズ
ハンカチやポーチ、バッグなど、毎日のように使うアイテムだからこそ、お気に入りのものがあると生活がより彩られる。近沢レース店が掲げる「お客様ご自身にも、大切な方に贈っても喜ばれる商品を」という想いは、アイテムを通してユーザーにも確実に伝わっているようだ。

アイテムとの“ご縁”もひとつの醍醐味

ゆきまるさんが本格的にコレクションを始めたのは、2023年1月のシーズンハンカチ「春爛漫」から。桜が好きな娘さんにプレゼントを贈ろうと考えたときに、近沢レース店のハンカチに思い至ったのがきっかけだった。
「春爛漫」
当時はコロナ禍による外出自粛の影響で比較的購入しやすかったそうだが、最近は日常生活が戻ってくるなかでハンカチの需要も上がってきている。また、持つだけで胸が高鳴るようなデザイン性の高いハンカチブームや、著名人の愛用者が増えたこともあり、いっそう人気が高まっているのを実感しているという。
「美容家の神崎恵さんや、アナウンサーの望月理恵さん、歌手の椎名林檎さんなど著名な方にもハンカチの愛用者が多く、一度紹介されると爆発的に人気が出て、そのアイテムが売り切れになることもあります。
椎名林檎さんが『ガス灯』のハンカチを持っているのがテレビで放送されたあとは、しばらく同じデザインの売り切れが続いていました。さらに最近ではインバウンドの需要も高まってきていると感じています」
椎名林檎さんが所持しており人気を博したという「ガス灯」
近沢レース店のレースはすべてオリジナルデザインで縫製が難しく、精鋭の職人の手で作り上げられる。大量生産されておらず、常に情報を追いかけているゆきまるさんでも手に入らないときがあるという。コレクターとしては、欲しいものが手に入らない悔しさがあるのではないだろうか。
「シーズンハンカチは、“頒布会”を利用すると必ず手に入れられます。頒布会は年に2回あり、事前の申し込みで春夏のシーズンハンカチと秋冬のシーズンハンカチを毎月受け取れるシステムです。直営店ですと単品購入か全種類購入(オールコンプリート)かを選べ、オンラインですとオールコンプリートのみ予約ができます」
4月のシーズンハンカチ。奥:ロシアンブルー/手前:そら豆
ハンカチやその他のアイテムは、頒布会、直営店や取り扱い店舗、公式サイトやECを回って探すこともあるそうだ。しかし、それでも手に入らない場合は「ご縁があるまで無理に買わない」という姿勢を貫いている。
「発売タイミングでは手に入らなくても、『リバイバル』として再販されることもあります。また、近沢レース店を通して知り合った方から、大切なコレクションを『お譲りします』とお声がけいただくこともあり、本当に感謝しかありません」
こうした巡り合いもまた、近沢レース店を追い続ける醍醐味なのだろう。

Text by 奥山 りか

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