JA/EN

AI検索

関連ハッシュタグ

Articles

「ギャルは私の戦闘服」エルフ荒川が語る、自分らしさとファッションの力

2025.12.01
お笑いコンビ・エルフの荒川さんといえば、太陽のような明るさと“ギャルマインド”を体現する存在だ。そんな彼女にとって、ギャルファッションは“自分を信じるための戦闘服”だという。
トレンドを追うだけではなく、どんな時も“自分らしさ”を貫くためのスタイルとは何か。エルフ荒川さんが語る、ファッションと自己表現、そして“自分を愛する力”に迫る。

PROFILE

左:エルフ・荒川(えるふ・あらかわ)

大阪府出身の芸人。はるとともにエルフを結成。大阪NSC38期。

明るいギャルキャラと独自の発想力で人気を集める。ネタ作りも担当し、ファッションやカルチャーを取り入れたスタイルが特徴。2016年結成以来、「THE W」決勝常連として実力を示し、SNSでも発信力を発揮。持ち前のポジティブさとセンスで、いま最も注目される若手女性芸人の一人。

X Instagram YouTube

ポジティブで元気なギャルに憧れて

元気な人を見ていると、こちらまで元気をもらえる。そんな“ポジティブの連鎖”を体現しているのが、まさにギャルという存在だろう。 いま、Y2Kや平成カルチャーのリバイバルで、ギャルという存在が再び脚光を浴びている。荒川さんは、いつ頃からギャルに魅せられたのだろうか。
「小さい頃から、とにかく“派手で可愛い人”に惹かれていました。テレビを見ていても、『ヘキサゴン』の木下優樹菜さんが一番可愛い! って思っていたし、倖田來未さんが『Mステ』に出ている姿も毎回チェックしていました。 たぶんその頃から、“目立つ=可愛い”っていう感覚が自分の中にあったんやと思います。モデルの中では、小森純さんが一番好きでした」
ギャルカルチャーは、90年代後半から2000年代初頭にかけて最盛期を迎え、2010年代以降になると少しずつ姿を消していった。それでも、荒川さんが青春時代を過ごしていた頃には、まだ街のあちこちにギャルの存在が息づいていたという。
「地元がちょっと特殊やったのかもしれないです。子どもの頃からギャルがほんまにいっぱいいました。みんな元気で、明るくて。渋谷とはまた違う──“大阪のギャル”って雰囲気の子が多かったですね」
派手で自己表現の強いファッションが主流だった時代から、ナチュラルで控えめな可愛さが支持される時代へと変わっても、荒川さんにとっての“可愛い”の軸は、決してブレることがなかった。
「ギャル以外の“可愛い”は、あまりピンとこなかったんです。私にとって“可愛い”って、派手で目立つ存在のことだったから。だから、周りから“そういう派手でギャルなスタイルって珍しいね”って言われても、“そうかな?”って感じで(笑)。子どもの頃から“ギャルが一番可愛い”と思う意識の中で、自然とギャルばっかり見ていたので、他のファッションにはあんまり興味がなかったですね。
芸人になって、“ギャル芸人”って呼ばれるようになった頃から、『どうしてそのスタイルを貫けるんですか?』って聞かれるようになったんです。でも私にとっては、ギャルを貫いているっていうより、これが“普通”なんですよね(笑)。
周りもそういう感じやったし、その中で“これが一番可愛い”って思って生きてきたから。だから、あとになって“あ、可愛いにもいろんな形があるんや”って知っていった感じです」

荒川流! ハッピーをふりまくギャルの心得

バラエティ番組や漫才では、いつもカラフルなギャルファッションで見る人を楽しませてくれる荒川さん。時代を感じさせる王道のギャルファッションに、思わず心を掴まれる人も多いはずだ。
ファッションでとくにこだわっているポイントはどこになるのだろうか?
「漫才衣装は自分の“好き”を思いきり表現できるので、とにかく派手にしています。普段の私服は、自分自身がどんどん派手になっていくからこそ、実は少し抑えめにしているんですけど(笑)、舞台衣装では、ピンク、ゼブラ柄、しっぽ、ピンクのファーの靴……とにかく好きなものを全部詰め込んでいます」
いま流行のY2Kとは違い、荒川さんのギャルファッションは、あくまで“王道のギャル”を貫くものだ。そのアイテムの多くは、意外にも地元・大阪で手に入れているという。
「大阪には“ギャル服の聖地”みたいなお店が2つあるんです。私みたいなギャルがたくさん働いていて、行くだけでテンションが上がるんですよ。いつもそこで服を買っています。アメ村と梅田のHEP FIVEにあるんですけど、“これぞギャル!”っていう派手な服が本当にたくさんあるんです」
そして、そのコーディネートには随所にこだわりが光る。私たちが日々目にしている荒川さんのギャルファッションは、実は細部まで計算され、視覚的なインパクトの裏には、見る人を楽しませるための“配慮”が隠れている。
「スカートが短すぎると、1列目のお客さんに下着が見えちゃうかもって思うんです。そうなると笑いに集中できなくなる気がして。だから、丈のバランスや“実はズボンですよ”って分かるようなデザインを意識しています。
胸元も出さないようにしていて、“漫才で胸元を出すのは違うかな”っていう考えなんです。舞台上では、ネタの邪魔になることはしたくない。“ギャルだからこうでしょ”っていう固定観念とはまた違う、自分なりの線引きがありますね」
また、そうした細やかな配慮は、ネイルにも表れている。
「右手はよく見える場所でもあるので“デコのパーツをたくさんつけて盛りたい!”というこだわりがあるんですけど、食レポとかでお箸を持つことも多いので、実は一番制限が多いんです。
人差し指と中指に横に広いパーツをつけちゃうと、お箸を持ったときにキレイに見えないんですよ。だから右手は“縦のパーツで盛る”のがマイルール。ネイルの長さを超えないように気をつけています。
一方で、左手は自由なのでどれだけパーツを乗せてもOKにしています。昔は両手ともに好き放題つけていたんですけど、やっぱり生放送とかで食べるシーンがあると、お箸が持てないとか、そういうのは“ネイルにもご飯にも失礼”だなって思うようになって。ネイルを盛りすぎて“何もできひん”っていうボケはアリなんですけどね(笑)。でも基本的には、“見てくれている人が不快にならないように”というバランスは大事にしています」

“ギャルって最高”をもっと伝えたい

荒川さんのYouTubeチャンネル「エルフのギャルJAPAN」では、レインボーの池田直人さんをはじめ、人気芸人たちが次々と“ギャルメイク”に挑戦。荒川さんの手で仕上げられるバサバサのつけまつげ、くっきりアイライン、カラコンの組み合わせは圧巻だ。
「“ギャルメイク”って言いながら、実は私にとっては“対話”に近いですね。相手の良さをどんどん褒めて、引き出していく。みんな自分の魅力に気づいていないことが多いから、メイクを通して“気づかせてあげたい”という気持ちが強くて。だから、後輩の子たちから“ギャルメイク、落としたくないです!”って言われると本当にうれしいですね。
メイク動画は“ネタ”に振ってないんです。コントっぽくしたり、ふざけたりすればどこまでもそうできるけど、そういう方向にはいかない。“本気で可愛いを目指す”っていうのが一番大事なんです。トークはもちろん面白くしたいけど、メイクに関してはいつも真剣。メイク動画はお笑い用のメイクやコントではなく、本気で挑むのがモットーですね」
「70歳くらいまでギャルを楽しみたい」と話す荒川さんにとって、“ギャル”は年を重ねても、そして芸人としても明るくなれる最高の存在だ。
「ポジティブだからギャルなのか、ギャルだからポジティブなのか。もう、どっちが先か分かんないんですよね(笑)。でも、ギャルってやっぱり明るい人が多いじゃないですか。あれ、何なんでしょうね? 自分のテンションを上げる力があるっていうか、気持ちを自分で奮い立たせられるんだと思います。
ギャルって、いい意味で“むき出し”なんですよ。心がしんどいときはしんどいし、ポジティブなときはめっちゃ元気。全部をちゃんとさらけ出せるのが、ギャルのかっこいいところ。
メイクもファッションも、自分の“好き”を思いっきり解放している状態だから、自然とメンタルも強くなるんですよね。常に自分をオープンにしているから、周りの人も心を開いてくれる気がします。
ギャルに出会ってから、ほんと“何でもできる!”って思えるようになりました。芸人としてもそうだし、メイクもネイルも、全部ギャルがつないでくれた出会い。ギャルは私の人生をずっと明るく照らしてくれる存在です」
荒川さんの言葉から伝わってくるのは、“ギャル”は単なるファッションやメイクのスタイルではなく、自分を信じて前向きに生きるための“マインド”そのものだということである。
年齢を重ねても、笑いを届けながら“可愛い”を楽しみたい──そんな姿は、令和を生きる新しいギャル像そのものだ。彼女の明るいエネルギーは、これからも多くの人の心をポジティブに照らし続けていくに違いない。

Text by Tajimax

Tags

この記事はいかがでしたか?

シェアリンクをコピーしました

Related Articles

Related Database