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“本物のキューバシャツ”を追求する「y.a.bera(ワイ・エー・ベラ)」のグアジャベーラシャツ

2026.06.09
暑い季節になると、自然と手が伸びる軽やかなシャツ。その中でも、近年夏の定番アイテムとして人気を集めているのが、中南米の空気感をまとった「キューバシャツ」だ。
開放感のあるデザインに、上品な刺繍、そしてリラックス感のあるシルエット。シンプルになりがちな夏のスタイリングに、独特のムードを加えてくれる存在として注目されている。
今回は、キューバシャツ専門ブランドである「y.a.bera(ワイ・エー・ベラ)」について、「BARNSTORMER(バーンストーマー)」のデザイナーであり、株式会社アパレルビレッジ代表の海老根 モンロウさんに話を聞いた。
「キューバシャツというのは日本での呼び名で、本場キューバでは『グアジャベーラシャツ(Guayabera Shirts)』、あるいは『ベラシャツ』と呼ばれています。
グアジャベーラシャツのルーツは、キューバのグアバ農家の人たちが着ていた作業着だと言われています。“グアバ”が語源となり、“グアジャベーラ”という名前になったそうです。
その後、時代の流れとともに用途も広がり、メキシコやカリブ海の島々では冠婚葬祭などで着用される、フォーマルウエアのような存在になっていきました。
日本の結婚式とは違って、ホームパーティーのようなスタイルに近いイメージですね。そういった場で着用されることが多く、昼は半袖、夜はよりフォーマルな長袖を着る文化があります。
デザインにもさまざまな種類がありますが、本場ではダブルカフス仕様のものが一般的です。グアジャベーラシャツにリネンジャケットを羽織り、パナマ帽を合わせる。それがキューバにおけるフォーマルスタイルのひとつです」
y.a.beraのイメージフォト

グアジャベーラシャツの基本ディテール

ここで、グアジャベーラシャツを象徴する基本的なディテールについて聞いた。特徴を押さえながら、その魅力を見ていこう。
「キューバのグアジャベーラシャツは、両胸と裾に配置された4つのパッチポケット、両サイドに入るプリーツ(ピンタック)、そして刺繍が代表的なディテールになります。特徴的な裾のポケットは、収穫したグアバを入れていたポケットの名残だとも言われています。
日本で一般的にイメージされるキューバシャツは、開襟タイプのものがほとんどだと思います。ただ、それらはキューバの土産店などで販売されているスタイルがベースになっていることが多く、日本ではカジュアルウエアとして取り入れられることが多いため、そういったタイプがポピュラーになったと考えられます。
一方で、本来のグアジャベーラシャツは台襟つきで、スナップボタンによって襟先を留められる仕様のものが一般的です」
襟先にスナップボタンが付き、留めることができる。
y.a.beraでは開襟タイプではなく台襟付きのえりが主なラインナップになっている

y.a.beraが作る本格グアジャベーラシャツ

ここからは、実際にy.a.beraのラインナップを見ながら、本格的なグアジャベーラシャツのディテールについて理解を深めていこう。
まずは、特徴的なプリーツと刺繍にどのような意味が込められているのかを聞いた。
「今回紹介するy.a.beraは、アメリカ・フロリダ州マイアミの“リトルハバナ”を拠点とするブランドです。デザイナーのY.A.氏は、グアジャベーラシャツの歴史を大切にしながらも、新しい表現に挑戦している人物で、これからのグアジャベーラシャツを担う存在だと思います。
プリーツは、フォーマルシャツであることを象徴するディテールのひとつではないでしょうか。y.a.beraでは、前身頃の両サイドや背面にプリーツを配したモデルが多く見られます。
また刺繍については、それぞれの土地の風土やカルチャーをモチーフにしているのが特徴です。定番的な刺繍モデルを例に説明すると、星や太陽、風をモチーフにした刺繍が施されています。これは、伝統的な柄をベースに製作されたy.a.beraオリジナルの刺繍で、自然を題材にしたデザインになっています。
またこのアイテムは、先ほども触れたよりフォーマルな長袖タイプのモデルです。ダブルカフス仕様ではありませんが、日本で展開されているキューバシャツでは、長袖モデル自体がまだ珍しい存在だと思うので、新鮮に映るのではないでしょうか」
5002Y.A.BERA long sleeve shirt Color-block 20,900円(税込)
風が抜ける涼しげなコットンベースの生地を使用した、長袖タイプのグアジャベーラシャツ
星、太陽、風をモチーフとした刺繍。胸にはパッチポケットではなく、キューバでポピュラーな葉巻を入れるポケットがつき、y.a.beraの遊び心が感じられる
背中に入ったプリーツ
「もうひとつ、半袖タイプで同じモチーフの刺繍をあしらったグアジャベーラシャツもあります。自然のモチーフの間に施されたカラフルな刺繍には、ハイチの国旗のデザインが取り入れられています。中米やカリブ海の島々は文化的な距離も近く、こうした背景を感じさせるデザインのモデルも存在します」
5001Y.A.BERA Guayabera 19,800円(税込)
カラフルな刺繍はハイチの国旗柄
グアジャベーラシャツの特徴でもある裾のポケット、さらにy.a.beraのモデルはボタンつきのスリット仕様になっている
シンプルな刺繍でシルク混素材タイプも、同品番、同価格でラインナップされている

伝統と遊び心が共存するy.a.beraらしい一着

さらにもうひとつ、歴史を大切にしながらも、y.a.beraらしい個性を感じさせる一着を紹介していただこう。
「あざやかな刺繍が印象的なこのグアジャベーラシャツは、“トロゴン”というキューバの国鳥をモチーフにしています。前身頃の片側ポケットをあえて省き、そのスペース全面に刺繍を施しているのが特徴です。
トラディショナルなグアジャベーラシャツのディテールを踏襲しながらも、どこか斬新さを感じさせる、y.a.beraらしいアイテムだと思います」
5003Y.A.BERA Cuba Trogon 29,700円(税込)
キューバの国鳥、トロゴンの刺繍

本物のグアジャベーラを求めてリトルハバナへ

日本でy.a.beraを取り扱うようになった経緯について聞いた。どのようにブランドと出会い、日本での展開へとつながっていったのだろうか。
「2019年頃だったと思います。Instagramでy.a.beraを知り、直接コンタクトを取ったんです。マイアミの“リトルハバナ”へ行けば、Y.A.氏に会えてアイテムも見せてもらえるという話になったため、BARNSTORMERの展示会でニューヨークへ行ったタイミングで、そのままマイアミまで足を延ばしました。
y.a.beraはアメリカのブランドですが、リトルハバナで暮らすY.A.氏自身が、キューバ文化を深く理解しています。そのうえで、トラディショナルな背景を大切にしながら、新しい表現にも挑戦しているのです。実際に現地でアイテムを見たときに、そうした姿勢を強く感じました。
また、マイアミやキューバにもほど近いメキシコ・ユカタン州で、熟練の職人たちによって手作業で作られているのも、y.a.beraの大きな特徴です。数あるラインナップの中からアイテムをセレクトし、日本で展開を始めて今年で8年目になります」
写真 向かって左:モンロウ氏、右:Y.A.氏
「デザイナーのY.A.氏は、トラディショナルな考え方をとても大切にしています。一方で、伝統を重んじながらも新しいデザインに挑戦する遊び心があり、次のスタンダードとなるようなグアジャベーラシャツを作っていく存在なのだと思います」と、モンロウさんは話してくれた。
近年、夏の定番アイテムとして人気を集めるキューバシャツ。y.a.beraのアイテムは、東京・清澄白河にあるBARNSTORMERの店舗とオンラインストアで展開されている。
本物のグアジャベーラシャツを求めるなら、ぜひy.a.beraを手に取ってみてほしい。
BARNSTORMER店舗のショーケースに陳列されているy.a.beraのグアジャベーラシャツ
BARNSTORMER東京都江東区常盤1-4-10-A

PROFILE

海老根 モンロウ(えびね もんろう)

株式会社アパレルビレッジ代表

ロンドンのBYAM SHOW SCHOOL OF ART基礎科修了後、ESMOD JAPANを経て株式会社バーンストーマー入社。その後、フリーデザイナーとして活躍。株式会社アパレルビレッジを設立し、2014年、BARNSTORMERをリブランド。2019年にはy.a.beraの日本代理店として取り扱いをスタート。

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