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アメリカ製にこだわり続けるチノパン専業ブランド「ALL AMERICAN KHAKIS(オール アメリカン カーキーズ)」
MADE IN USAのアパレルそのものが希少となった今の時代において、アメリカンクラシックにこだわり続け、ジョージア州の自社工場で生産を行う「ALL AMERICAN KHAKIS(オール アメリカン カーキーズ)」に注目したい。
今回は、株式会社メイデン・カンパニーが運営する「USONIAN GOODS STORE(ユーソニアン グッズ ストア)」店長の高橋 康平さんに、徹底してMADE IN USAにこだわった同ブランドのチノパンづくりについて話を聞いた。
「高品質の自国製衣料を取り戻す」を掲げるブランド
はじめに、ALL AMERICAN KHAKISがどのようなブランドなのか、そしてアメリカ国内ではどのような存在なのかを聞いた。「日本では4年ほど前から、USONIAN GOODS STOREでセレクトブランドとして取り扱いを始めました。お店として発信していきたいブランドを考えたときに、“アメリカ製のベーシックなチノパンを提案したい”という思いがずっとあり、以前から注目していたブランドでした。
手がけている『CHARDAN, LTD.(チャーダン)』という会社に直接コンタクトを取り、日本での展開が始まりました。それから数年で日本国内における代理店的な役割も担うようになり、現在は卸販売も担当しています。
ALL AMERICAN KHAKISは、ジョージア州のトムソンという街で誕生したブランドです。CHARDAN, LTD.という社名が付けられたのは1983年になってからですが、縫製工場としては家族経営から始まり、数代にわたって100年以上の歴史を持つ老舗中の老舗です。
アメリカの政府機関の制服や、有名テーマパークのユニフォーム補修なども請け負っており、現在もアメリカの土地に根差したものづくりを続けています。
ALL AMERICAN KHAKISには『高品質の自国製衣料を取り戻す』というブランドコンセプトがあり、アメリカ製にこだわった正真正銘MADE IN USAのチノパンを手がけ続けています」
「高品質の自国製衣料を取り戻す」というコンセプトは、アメリカのアパレル産業の変遷を考えるうえでも象徴的な言葉だ。
1980年代以降、多くのアメリカブランドが生産拠点を海外へ移転し、“MADE IN USA”の製品は年々減少していった。そうしたなか、自社工場を維持しながらアメリカ国内で縫製を続けるCHARDAN, LTD.は希少な存在となっている。
ALL AMERICAN KHAKISは単なるチノパンブランドではなく、アメリカのものづくりを未来へ残そうとするブランドともいえるだろう。


MADE IN USAを貫くALL AMERICAN KHAKISのチノパン
日本ではチノパンという名称で親しまれているが、アメリカではチノパンとは呼ばず、“カーキ”という。アメリカ人にとってカーキは、日本人が思う以上に身近でスタンダードな存在だという。コットン100%のものはもちろん、ストレッチ素材を使用したものや、シルエットの異なるモデルも数多く存在する。そのためさまざまなカーキを何本も所有し、シーンやスタイルによって穿き分けるのはごく自然なことなのだそうだ。そんな背景を踏まえながら、ALL AMERICAN KHAKISのアイテムを見せていただこう。
「ALL AMERICAN KHAKISの数あるラインナップのなかから、日本では厳選したモデルを展開しています。シルエットでいうと、アメリカで定番となっているのが『ORIGINAL FIT(オリジナル フィット)』です。
一方、日本では『RELAXED FIT(リラックスド フィット)』を定番モデルとして展開しています。さらにRELAXED FITには、アウトプリーツ仕様の2タックモデルもラインナップされています。
ORIGINAL FITは、アイビースタイルをイメージしていただくと分かりやすいのですが、やや細身でテーパードが効いたシルエットです。
そしてRELAXED FITは、その名の通りORIGINAL FITよりも少しゆとりがありながら、きれいなテーパードがかかっています。ドレスシューズとも合わせられるほど上品で、幅広いスタイルに対応できるシルエットになっています」



ALL AMERICAN KHAKISのアイテムで特徴的なのが、「クラマトンツイル」と呼ばれる生地だ。肉厚で耐久性に優れながらも、穿き込むほどに柔らかく身体になじみ、風合いが増していくのが特徴だ。
アメリカントラッドやアイビースタイルを語るうえでも欠かせない素材のひとつであり、ALL AMERICAN KHAKISのクラシックな世界観を象徴する存在といえるだろう。
実際のアイテムにも、そのこだわりは細部にまで息づいている。シームに沿って配置されたサイドポケットや、モデルごとに異なる柄が使われる腰裏(こしうら)の生地、太番手の糸で仕上げられた玉縁(たまぶち)ポケットなど、随所にヘヴィーデューティーな雰囲気を感じさせるディテールが見られる。
一方で、程よく深めに設定された股上や上品なテーパードシルエットによって、無骨さだけではないエレガントな表情も兼ね備えている。クラシックなアメリカ製チノパンらしいタフさと、現代的な穿きやすさ。その両方を感じられる仕上がりになっている。




アイテムの特徴について、さらに詳しく話を聞いていこう。
「ALL AMERICAN KHAKISのアイテムは、いわゆる太くて無骨なアーミーチノとは少し異なります。クセがないため穿けば穿くほどなじんでいき、日常的に使いやすいデザインだと感じます。
RELAXED FIT、ORIGINAL FITともにカジュアルスタイルにはもちろん、ジャケットと合わせたトラッドな着こなしにも対応できるシルエットになっています。
また、クラシックなスタイルを大切にしていることは、細かなディテールからも伝わってきます。カラー展開についてですが、USONIAN GOODS STOREではブリティッシュカーキとオリーブの2色を中心に展開しています。
一方、本国アメリカや日本で開催されるシーズン展示会では、ネイビーをはじめ7色ほどのカラーから選ぶことができます」


選ぶなら本場のMADE IN USA
ここまで、こだわりのチノパンづくりについて見てきたが、日本においてALL AMERICAN KHAKISはどのような人たちに支持されているのだろうか。「アメリカのブランドを愛好し、バックボーンまで含めてアメリカを感じられるものを好む方が多いですね。チノパンは穿き込むことで色も抜けますし、丈感のトレンドも変化していきます。そのため買い替えや買い足しで定期的に来てくださる方も結構いらっしゃいます。
さらにUSONIAN GOODS STOREはインポートアイテムのみを取り扱っているので、たとえば『INDIVIDUALIZED SHIRTS(インディビジュアライズド シャツ)』を購入されたお客様が、次はチノパンが欲しいとなったとき、同じMADE IN USAという流れでALL AMERICAN KHAKISを選ばれることも多いですね。
アイビーやアメリカントラッドが好きなお客様が中心ですが、チノパンという汎用的なアイテムなので、もっと自由なスタイルで穿いていただけたらと思います」
アメリカンクラシックを語るうえで、チノパンは欠かすことのできない存在だ。そして現代、そのチノパンをアメリカの土壌で作り続けているブランドは決して多くない。
ALL AMERICAN KHAKISは、単にMADE IN USAというだけではなく、長い歴史のなかで培われてきたアメリカのものづくりを今に伝えるブランドなのだろう。
穿き込むほどに風合いを増し、自分だけの一本へと育っていく。流行に左右されず長く付き合えるスタンダードとして、ワードローブに加えたくなるはずだ。
PROFILE

高橋 康平(たかはし こうへい)
株式会社メイデン・カンパニー
USONIAN GOODS STORE店長
国産デニムブランドスタッフ、大手古着店販売員、セレクトショップ販売員を経て、2021年に株式会社メイデン・カンパニーに入社。本社勤務ののち、2024年7月にUSONIAN GOODS STOREの店長に就任。













