「泡洗顔は肌に良くない」「いや、泡立てるほどいい」──。洗顔に関する情報が溢れる今、何が正解か分からず戸惑う人は少なくない。
そこで今回は、泡、ジェル、ペーストなど多様な洗顔料を展開する
花王「
ビオレ」を取材。数々の泡洗顔料を手がけてきた開発担当者の松田渉さんと鷲見祐介さんに、洗顔における“泡”の役割から、肌悩みに合わせた最適な選び方までを伺った。
そもそも洗顔に“泡”は必要? 開発者が語る2つの役割
摩擦軽減、洗浄成分の残留の観点からも泡は有効この素朴な疑問に答えてくれたのは、ビオレの洗顔料開発を担当する松田さんだ。泡で出てくるタイプや、泡立てて使う製品を数多く手がけてきた専門家として、洗顔における泡の役割を紐解いていく。
「きめ細かな泡には、『汚れを落とすこと』と『肌負担を軽減すること』、この2つに対して非常に有効な働きがあります」と松田さんは語る。
まず、泡が持つ1つ目の役割は、汚れを吸着し、摩擦を減らすことだ。
「きめ細かな泡は、肌に触れると皮脂などの脂汚れを自ら吸い寄せてくれます。しっかり泡立てることで、この泡が汚れを吸着して浮かせるため、指でゴシゴシこすらなくても、摩擦を最小限に抑えながら、やさしく、かつしっかりと洗えるのです」