冬のクラシカルなアウターのひとつに、「ダッフルコート」がある。日本でも定番的なアイテムとして、長年多くの人に愛され続けている。
ダッフルコートは、ベルギー第2の都市アントワープ近郊にある港町“ダッフル”に由来している。この地域で織られていた、分厚く手触りの粗い生地を使って作られた漁師向けの防寒着がルーツとされており、その後、英国海軍の艦上用コートとして正式に採用された歴史を持つ。
「GLOVERALL社は1951年、ロンドンから北に進んだアールズ・バートンという街に工場を構え、創業しました。英国の靴の産地として有名なノーザンプトンにほど近く、ものづくりが盛んなエリアになります。
創業者はハロルド・モリス氏とフリーダ・モリス氏の兄弟です。第2次世界大戦後、英国軍の放出品のコートを回収し販売したところ、それがヒットしたことをきっかけに、オリジナルのダッフルコートづくりに着手したのがGLOVERALLのはじまりになります。大量生産はせず、数十人の職人が英国製にこだわったダッフルコートを現在も作り続けています」