2021.05.10

日本初のバーチャルスニーカー(NFT)が誕生、その唯一無二の価値とは?

heroImage

以前当メディアでもインタビューをした、バーチャルヒューマンの開発を手掛ける株式会社1SEC(ワンセック)「個」のメディアとしてのバーチャルヒューマンに注目し、オリジナルのバーチャルヒューマンや有名人の「分身」としてのバーチャルヒューマンを実験的かつ実用的に運用してきた。そしてこの人型のメディアは、ファッションとも親和性が高かった。

今年4月、同社はデジタルファッションレーベル1Blockを立ち上げ、その第一弾として日本初のバーチャルスニーカーを発表。そして、世界最大級のNFTマーケットプレイスであるRarible、OpenSeaに一点物のコレクタブルバーチャルスニーカー(NFT)「AIR SMOKE 1™」を出品し、約140万円(5ETH)で販売開始わずか9分で即時完売という快挙を成し遂げた。

今回は再び株式会社1SEC代表取締役社長CEO宮地洋州氏にインタビューを実施し、デジタルファッションレーベル1Blockの発足の経緯やNFTを取り入れたバーチャルスニーカー、今後の展望などについてお話を伺った。

デジタルで実現する究極のサステナビリティ

日本初の3DCGを軸にしたデジタルファッションレーベル1Blockは、3DCGやブロックチェーンなど最新テクノロジーを用いたデジタルファッション、デジタルコンテンツ開発の統合プロデュースを行うレーベルだ。その発足の背景には、メターバースやNFTが今後盛んに行われていく中で、デジタルアセットの価値が向上していくことと、サステナブルの本質を考察した時にバーチャルファッションであれば在庫が存在する事もなく、「究極のサステナブルな取組」が可能になるという考えがあるという。

画像: null

レーベルの第一弾にバーチャルスニーカーが選定された理由には、「世界的に見てまだバーチャルスニーカーの登場が数多く存在していなかったため、その希少価値を狙った」と宮地氏は語る。北米ではすでにバーチャルスニーカーの市場が盛り上がりを見せており、現地のバーチャルファッションブランドRTFKTは販売開始7分で310万ドル(約3億3480万円)の売り上げを記録したそうだ。コレクタブル目的に限らず、ゲームやVR空間などマルチバースでの活用など今後の市場規模は拡大していくだろう。

バーチャルに限らず、スニーカーヘッズと呼ばれるスニーカーのコレクターは数多く存在している。それは「AGLET(アグレット)」のようなデジタル上でスニーカーを所有できると言うスニーカヘッズの為のゲームアプリの存在からも明らかだ。スニーカーへの着目はこういったスニーカーヘッズの欲望とも結びつくだろう。

今後、1Blockではスニーカーに限らないアイテムを展開していくとのことで、既にデザインが始まっているそうだ。

NFTとバーチャルスニーカー

上述の通り、1BlockのバーチャルスニーカーはNFTマーケットプレイスで即時落札された。

画像: null

現実には無いようなデザインも特徴的である。開発においては社内でクリエイティブチームを結成し、そこでどのようなデザインにするか構想し、フィジカルでは表現できない点、3DCGならではのクリエイティブを意識して開発したという。

また、このバーチャルスニーカーにはNFTが活用されている。NFTとはブロックチェーン技術を使ったデジタル資産の一種で、唯一無二の「世界に1つだけのデータ」の価値を生み出すことができる。ブロックチェーン技術を活用する事でコピーできないデジタルデータを作成することができ、データの所有者は自由に二次流通を行うことが可能だ。現在、主にブロックチェーンゲームや、クリプトアートにNFTが活用されているが、今後、様々なアセットがデジタル化していく中で、よりNFTが活用されていくことが予想されている。

つまり、購入した所有者は唯一無二な物としてエビデンスがブロックチェーンで発行でき、偽物が現れない事がメリットがあるという。

宮地氏は今回の落札金額への反響について、SNS上では「高い」という意見が多く見受けられた一方、予想以上の価値が出たと話してくれた。

バーチャルとファッションの今後

私たちはこの1年、バーチャルファッションが世間により浸透していく瞬間を体現してきた。しかし、バーチャルヒューマンとバーチャルファッション、この両面を扱う同社の試みは他には無い新しい価値を生み出すもののように思える。宮地氏は次のように語る。

「メタバースやNFT、FTの流れはパンデミックの影響もあり更に加速していきます。その中でデジタルアイデンティティの活性化に僕らの活動を通して繋がり、ファッション2.0のような流れを作り業界を盛り上げていければと思います。」

今後、バーチャルファッションに必要なものはその価値をいかに守るか、また二次流通をいかに考えるかにあるように思われる。ひとりひとりがバーチャルアイデンティティを持ち、その中で創作、流通、消費が楽しめるようになる未来はすぐそこに来ているのかもしれない。同社は現在も様々なプロジェクトを進行中ということで、今後の展開も期待したい。

#3DCG#Blockchain
LINEでシェアする