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2024.05.27

ワコールが提供する「SCANBE」に、新サービス「わたしを知る骨格診断」が誕生

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株式会社ワコールが提供する3D計測サービス「3D smart & try(スマート アンド トライ)」が、「SCANBE(スキャンビー)」に生まれ変わった。
「3D smart & try」は、3Dボディスキャナーを用いて3秒でからだをセルフ計測し、計測結果に基づきインナーウェアのサイズや全身18ヶ所の採寸データなどを知ることができるサービスだ。
「SCANBE」へのリブランドは、基本的な計測機能を維持しながら、より情緒的な訴求や体験価値の高いサービスを提供することを目的に行われた。さらに、今年3月には、ワコールを含む3社共同で開発された新サービス「わたしを知る骨格診断」も提供を開始している。
今回は、リブランドの背景や新サービスに関して、同社イノベーション戦略室の小川はるなさんに話を伺った。
PROFILE|プロフィール
小川 はるな(おがわ はるな)
小川 はるな(おがわ はるな)

株式会社ワコール イノベーション戦略室
2012年入社
人間科学研究開発センターで研究員として体型データに基づく基礎研究や商品開発に従事
2023年イノベーション戦略室に異動
テックデザイン担当としてボディデータに基づく顧客分析やサービス開発業務を担当

3D計測に、エンターテインメントのような楽しさをプラス

「3D smart & try」は、2019年にサービス提供を開始。これまでは、「3秒でセルフ計測が可能であること」や「インナーウェアのサイズを確認できること」などの機能的な価値の訴求が中心となり、本質的な価値や情緒的な価値の訴求が不足していたそうだ。
「これまでは、お客様に対して機能的な訴求が多くなっていました。また、若年層のお客様が非常に多かったのですが、そのような世代のお客様に対するコミュニケーションにも課題がありました。
『SCANBE』へリブランドしたのは、そういった課題を解決することが目的です。当ブランドを通して伝えたいメッセージや訴求ポイントを明確化し、計測する体験以上の価値の提供を目指しています」
計測する項目や診断のアルゴリズムといった技術的な部分は、「3D smart & try」から大きな変更はない。変わったのはユーザー体験だ。
「より気軽にお客様の生活の中に取り入れてほしいという思いから、エンターテインメント性のある体験を意識しました。
プリントシール作成機やゲーム機などを参考にしながら、チアフルなデザインにしたり、ユーザーインターフェースにアニメーションを取り入れたり、操作音にポップで軽いタッチのものを採用したり。体験自体の楽しさにこだわっています」
「SCANBE」には、キッズやジュニア、マタニティ(妊娠中・産後1年以内)モードも用意されている。計測時にモードを切り替えることで、データの表示方法や提案するアイテムが変更されるそうだ。
「たとえば、通常の計測モードでは計測結果をレシートに印刷するか、ご自身のスマートフォンにてワコール公式アプリにデータを連携するかを選べます。しかし、お子様の中にはスマートフォンをお持ちでない方も多いので、レシートに結果を印刷して出せるようになっています。
また、計測されたデータを基にご提案しているアイテムも、キッズ・ジュニアの場合はその年代の方向けの商品をご提案する仕組みになっています」
子どもの計測時には、基本的に母親と一緒に来店することが多いことから、一部の店舗では計測ルームの大きさにも工夫をしたそうだ。
「店舗によって違いはありますが、なかにはベビーカーも一緒に入れるほど大きめのお部屋になっているところもあります。
ホームページ上にもベビーカーで入室できるかどうかを記載しているので、気になる方はそちらでご確認いただけます」
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