大人のバックパックに求める条件といえば、丈夫で背負い心地がよく、ポケットもたくさんあるもの。加えて、仕事でも休日でも使えるようなシンプルなデザインが良い。
今年の春に発売されるやいなや、スタイリストやエディターたちの間で話題となり、店頭では品薄状態が続いている。
デザイナーの松村力弥さんの話から、その人気の理由を探ろう。
PROFILE|プロフィール
松村 力弥(まつむら りきや)
テクネデザイナー
1981年、東京都江東区出身。文化服装学院を卒業後に渡英。2006年に株式会社𠮷田に入社し、デザイナーとして活動。2018年に独立し、翌年canall株式会社を設立。コロナ禍の2020年にテクネを立ち上げ、現在に至る。
「モノとしての価値」を追求するプロダクトブランド
テクネは2021年の春夏シーズンに向けて、2020年にスタートした。「ブランドのコンセプトは『ある』ということ。現実と仮想が混ざりあう現代において、プロダクトが存在する意義を改めて問い直し、そこにあるモノとしての価値を生み出すことをモットーにしています。
サステナブルな素材や技術を生かして、バッグや小物、アパレルなど、さまざまなプロダクトを展開しています」
松村さんの前職はPORTER(ポーター)のデザイナーである。
「文化服装学院を卒業した後、ベルギーにあるアントワープ王立芸術アカデミーを目指して、ロンドンで語学とファッションの勉強をしていました。