記録的な猛暑が続き、年々その厳しさを増す日本の夏。
ただ、暑さ対策はしたいけれど、日傘を持ち歩くのは少し面倒。そんな悩みを抱える人にぜひ試してもらいたいアイテムが、かぶるだけで体感温度がマイナス10℃も下がるという「
-TEN°(マイナステン)」の帽子だ。
かぶりやすさを担保しながら、いかに「マイナス10℃」という驚異的な涼しさを実現したのか。その秘密に迫るべく、
クロスプラス株式会社の伊藤碧さんに話を聞いた。
PROFILE|プロフィール
伊藤 碧(いとう みどり)
クロスプラス株式会社
ライフスタイル事業部 ファッション雑貨DIV
チーフデザイナー
体感マイナス10℃を実現する特殊なアルミ生地
一見すると、日常に溶け込む普通の帽子。しかし、その内側に手を差し入れた瞬間、驚くほどひんやりとした触感が伝わってくる。2024年春夏に「猛暑対策に特化した帽子」-TEN°シリーズとして発売されるや、たちまち人気を集め、今季、満を持して「-TEN°」という独立したブランドとして、アップグレードを果たした。
涼しさの核となるのが、帽子のクラウン部分 の表地と裏地の間に挟み込まれた特殊なアルミ生地だ。
「これまでのアルミ生地は、硬さがあり、バリバリとしたテクスチャーが一般的でした。農作業用のシートや帽子、カーシェードなどにはよく使われていましたが、日常使いの帽子に使うとなると、重く、かぶり心地が悪くなり、帽子内も蒸れてしまうという欠点がありました。