カナダの「
gym master(ジムマスター)」というスウェットブランドを知っているだろうか。定番とされるインポートスウェットブランドが生産国をアジアや南米に移すなか、昔ながらのスウェット作りを今もカナダで続けている。今回は、ジムマスターの日本代理店である株式会社グランド・ワンの吉川昌輝さんに、ブランドの歴史やカナダ製の定番アイテムについてお話を伺った。
「創業は1916年、カナダのノバスコシア州ウィンザーという街で始まりました。当時は『NOVA SCOTIA TEXTILES(ノバスコシアテキスタイル)』というアンダーウエアなどの工場であり、gym masterというブランドはまだ存在していませんでした。創業から100年以上を経て、現在では老舗メーカーとして知られています。
gym masterは、アスレチックウエアとして展開されたブランドですが、その名前からもわかるように、ジムで着用することを想定しているとされています。また、カナダは寒冷地域であることから、消防士の防寒用のインナーとしても使用されていたという伝承が残っています」
1時間に1メートルしか編めないスウェット生地
1980年代~1990年代のgym masterを知る人は生地の話をする。まずはその歴史ある生地づくりからお話を伺っていこう。