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エイジングケアの正解は“レチノイド”にあった? 継続が美肌をつくる理由を医師が解説

2025.12.03
さまざまな効果をもち、エイジングケアしたい人には欠かせないといわれるレチノール。2017年に厚生労働省がレチノールを“シワ改善の効果がある”医薬部外品成分と認めたことから、化粧品業界でも広くレチノール訴求アイテムが増えてきた。
しかし、レチノールは「A反応」と呼ばれる赤みや皮剥けによって継続が難しいという課題や、「正しい取り入れ方がわからない」という声も聞かれる。そこで今回は、オンライン美肌治療サービスを提供している『ANS.』監修医の竹村昌敏医師に、レチノールでエイジングケア効果を引き出す方法を伺った。

PROFILE

竹村 昌敏(たけむら まさとし)

ANS.監修医師、ANS.クリニック院長

レチノールの基礎とエイジングケアの医学的根拠

まず、レチノールが具体的にどのような成分か、その医学的根拠から解説いただく。
「よく『レチノールの種類』といった成分比較の情報が見られますが、この『レチノール』という言葉を『レチノイド』に置き換えると理解しやすくなります。レチノイドとはビタミンAとビタミンA誘導体の総称であり、レチノールはビタミンAそのものを指します。
レチノイドの肌に対する具体的な作用は、ターンオーバーの促進、コラーゲンやヒアルロン酸の生成促進、そして皮脂分泌の抑制です。その結果、ハリやツヤが増し、毛穴、小じわ、くすみなどの改善が期待できるのです。
ただし、レチノール自体に生理活性(生体の特定の生理的調節機能に作用する性質)はほとんどありません。レチノールが肌に吸収されると細胞の核に運ばれ、最終的にレチノイン酸に代謝されます。このレチノイン酸が、遺伝子発現(遺伝子の情報からタンパク質が合成されるプロセス)を調節することで、初めて作用を発揮するのです。
医学的・生理学的に見ても、エイジングケアに必要な物質の第一はレチノイドです。ビタミンCも抗酸化力の面で期待されますが、どれだけ量や濃度を増やしてもレチノイドほど線維芽細胞を刺激することはありません。
もし『1つの成分しか塗れない』と迫られたら、エイジングケアに関わる美容医療の医師は、全員がレチノイドと答えるでしょう」

効果に個人差が出る理由と解決策

レチノイドの効果には個人差が出やすいといわれる。効果の程度や、赤みや皮剥けといった「A反応」が出るかどうかは、何に起因するのか。
「レチノイドのエイジングケア効果に個人差が出る原因の1つとしては、バリア機能が弱まっている(角層が薄い)といった肌の状態にあると考えられます。
美容において根本的に大切な睡眠や食事といった生活習慣に加え、継続的にレチノイドを取り入れることは、効果を得るための極めて大事な要素です。スキンケア全般にいえることですが、レチノイドも例外なく、継続することが大切です。
レチノイド使用時に多くの人が経験する赤みや皮むけ、いわゆる“A反応”は、ビタミンAが作用する経路で起こるものです。これは遺伝子の発現の違いや、もともと肌にあるビタミンAレベルの違いなどにより、出る人と出ない人がいます。症状としては、ターンオーバーが良くなりすぎたことによる皮剥けや、炎症の一部である赤みとして現れます。
A反応が起きても、肌が適応してターンオーバーやバリア機能が整っていくので、基本的には放っておいて問題ありません。決して悪いことではなく、レチノイドがはたらいているサインともいえます。
しかし、それがレチノールによるA反応なのか、添加物などによるアレルギー反応なのかを医師が見極める必要があります。アレルギー反応の場合は時間が経っても治らないため、その際は医師に相談してください」

レチノイドは「一生使い続けるべき」

初めてレチノイドを使用する際や、A反応が心配な人はどう対処するのがよいのか。医師目線での注意点を聞いた。
「レチノイドのエイジングケア効果を得るためには、最低3ヶ月は使い続けることをおすすめします。美肌のためにはレチノイドのやめどきはなく、一生続けるべきだと考えています。肌にビタミンAがずっとある状態が、エイジングケアには極めて重要なのです。
継続するためのポイントとして、初めて使う場合は低い濃度から始め、1日おきにするなど頻度を調整することが重要です」
医療機関で用いられるレチノイドと、一般化粧品にはどのような違いがあるのだろうか。
「医療機関で用いられるレチノイドは効果を体感しやすいメリットがありますが、一般化粧品は使いやすさや継続しやすさを考慮して設計されたものが展開されています。
ビタミンA誘導体には、生理活性が非常に強く、医薬品として医師の処方が必要なものとして、トレチノイン(全トランスレチノイン酸)やイソトレチノイン(13シス型)があります。
比較的作用が穏やかなものにはレチノールやレチナール、安定性が高く刺激が少ないパルミチン酸レチノール、酢酸レチノールがあります。人工レチノイドと呼ばれるアダパレン、タザロテンもあります。
医療用のトレチノインは各クリニックで院内調剤されており、濃度にも違いがあります。また、適切に保管しないと成分が変性してしまうため注意が必要です。
医療レベルのエイジングケアを行う際は、クリニックでスキンケアの仕方やケア用品の塗り方の指導を受けてもらうことが重要です。深刻な肌トラブルの原因は自己判断によるものが多く、処方されたトレチノインを顔全体に塗ってしまったり、量を守らなかったり、保存状態が悪かったりすることが挙げられます。指導内容をきちんと守ることが、安全にレチノイドケアを続ける鍵なのです」

攻めと守りのバランスにこだわった処方とは

竹村医師は、レチノイドの継続ケアの大切さについてこう主張する。
「エイジングケアに欠かせないレチノイドですが、効果のためには継続が重要。しかし、実際に患者様のなかには、A反応がネックで続けられない人もいます。
私が開発に関わった『リポレチノセラム®』は、レチノイドのA反応による初期離脱が多いという課題を踏まえ、レチノイド濃度を抑えて、始めやすさと継続しやすさを重視しました。初期離脱を防ぐため、刺激を最小限に抑えつつ効果を出すために、攻めと守りのバランスを熟考しました」
「リポレチノセラム®」では、次の3つの特徴がある。
1つ目は、「ナノ化・リポソーム化技術」による“攻め”と“浸透”である。採用しているレチノールは、変性させずに肌に届けることが重要だ。そこでナノ化・リポソーム化技術により、角質との親和性を高め、成分をすみやかに吸収させ、肌の奥(※角層まで)へ届ける設計にしている。
2つ目は、「セラミドの配合」による“守り”だ。A反応によって壊れる可能性があるバリア機能をサポートするため、セラミドを配合。これにより、できるかぎり強いA反応が起こらないよう配慮している。
3つ目は、「脱酸素製法」による“品質維持”へのこだわりである。レチノールなどの成分が酸素や水分と反応して変性するのを避けるため、酸素を抜いた製法を採用している。
「医師として見たとき、この製品は、初期導入の方や、今まで継続が難しかった方にとって患者視点での使いやすさがあると感じています。レチノイドケアは、一般的には20代後半から30代後半にかけて始める人が多いです。エイジングが気になったら、年齢に関わらず始めるのがいいでしょう」

IT活用で治療の「継続」をサポート

ANS.では現在、LINEを活用したオンライン診療サービスを展開している。スマートフォンひとつで医師の診察を受け、自宅で肌の管理ができる仕組みだ。取材した竹村医師は、国内で初めて公式に“オンライン診療”という言葉を使用し、いち早くその仕組みを導入した人物でもある。
「美肌治療においてもっとも重要なのは“継続”です。その継続を支える手段として、ITは非常に有効だと考えています。ANS.では、日々の肌の写真を記録・評価できる『HADAログ』機能を導入し、経時的な変化を可視化することで、モチベーションの維持やスキンケアの継続に繋げることができています。
『HADAログ』上で肌の状態を評価することは医師法上診察にあたるため行えませんが、ITを活用することで、医師が介在しない時間帯でも治療を継続的にサポートできます。その結果、レチノイドを含む治療の継続率は向上していると感じています」
竹村医師は「美肌一生」という理念を掲げ、レチノイドによるエイジングケアの効果を実感するには“続けること”が鍵だと強調する。ANS.の「リポレチノセラム®」とLINEを活用したサービスを組み合わせることで、日々のモチベーションを保ちながら、無理なくレチノイドケアを継続できるだろう。

Text by 継田 理恵(美容家/ライター)

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