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しっかり冷たくて日焼けも防止できる! ニッセン社員の声から誕生した大ヒットインナー「超冷感AIR」

2025.09.26
株式会社ニッセンホールディングスが展開する「超冷感」シリーズは、同社のインナーのなかで一番冷たさを感じられるアイテムだ。発売以来多くの人を魅了し、2018年の発売からシリーズ累計販売枚数は95万枚を突破。今や大ヒットインナーとなっている。
“冷感”の常識を覆す一着は、いかにして生まれたのか。その裏側には、炎天下に立つ一人の社員の切実な悩みと、洗濯しても機能が落ちない“あるテクノロジー”があった。同社で「超冷感」シリーズの開発に携わる池内愛さんと須田美由紀さんにお話を伺った。

「着た瞬間に“しっかり冷たい”」を追求したインナー

「超冷感」が初めて発売されたのは、2018年のこと。「酷暑」という言葉が現実味を帯びはじめる、厳しい暑さが続くなかだった。そんな年々過酷になる夏を乗り切るためには、「着た瞬間に“しっかり冷たい”」を実感できるインナーが必要だと考え、開発に至ったという。
「超冷感」シリーズには接触冷感機能をはじめ、汗のベタつきによる不快感を軽減するための吸汗速乾機能、UVカット機能が備わっている。他アイテムよりも強くひんやりと感じられる秘密は、冷感因子を含んだ天然鉱石(玉石)を繊維に練り込んでいるからだ。同等の厚みの綿100%天竺素材と比べて、Q-max値(繊維製品などに触れたときにどの程度冷たく感じるかを示す値)は約1.4倍になるという。
「超冷感」シリーズは、「超冷感」「超冷感AIR」「超冷感Cotton」の3タイプ展開されている
池内 「生地には熱伝導率が高く、冷たさに優位性のあるナイロン素材を使用しているため、玉石との相乗効果で確かな冷たさを感じられるようになっています。また、生地の表面に冷感機能を持たせる“後加工”ではなく、冷感因子を含む玉石をナノレベルにまで粉砕し、繊維内部に均一に練り込んでいます。
後加工は洗濯を繰り返すうちに加工が落ちてしまうため、使っていくうちに冷たさを感じにくくなってしまいます。一方で、繊維に練り込む場合は洗濯を繰り返しても機能が失われにくく、半永久的に冷感機能が持続するのがメリットです」
「超冷感」シリーズは、「ニッセンで一番冷たいインナー」として誕生した
第1弾として発売した「超冷感」は、着た瞬間のひんやり感と、肌を滑るようななめらかな着心地が魅力のアイテムだ。同じ厚さの綿100%素材と比較すると、約2.3倍の速乾性があるという。
須田 「ひんやり感を追求すると、肌離れの課題にもぶつかりました。弊社が行ったアンケートでは、多くの方が夏のインナーに対して『汗でインナーが肌に張りつくのが不快』『ムレて暑い』などの悩みを抱えていることが分かったのです。
そこで『超冷感』の冷たさはキープしつつ、もっと肌離れの良いアイテムを作りたいと考え、『超冷感AIR』の開発をはじめました。
生地は目の細かなメッシュ素材で、なめらかな肌触りになっている
メッシュ生地にUV機能を持たせるのは難しそうにも思えるが、「超冷感AIR」で採用されている生地は目が細かいため、風通しの良さを確保しながらしっかりと肌を紫外線から守ることができるという。当初目指した肌離れの良さも、もちろん実現した。
ユーザーからは、「肌触りがサラサラで、通気性も良い」「風が通って涼しい」など、素材への良い反響を得られているそうだ。
池内 「毎日のように洗濯することを前提に耐久性にもこだわり、型崩れや劣化に強い靭性(粘り強く、しなやかな性質)の高い特別な糸を使用しています。専門の試験機関で、一般家庭を想定して繰り返し洗濯を行う『30回洗濯検査』にも合格しました」
日々の使用環境に耐えうる実用性を備えてこそ、ユーザーからの信頼を得られる。着るだけで暑さと紫外線対策が完結する手軽さと快適さ。多くの人が長年求め続けていた理想の形に近づいたからこそ、大ヒット商品へと成長を遂げたのだ。

開発のきっかけは“子育て中の社員の悩み”だった

「超冷感AIR」には、ベーシックなアイテムに加え、手の甲までカバーできる袖の長いインナーやオーバーパンツなど多様なアイテムまで展開されている。目の下まで覆えるようなタートルネックのインナーは、日傘をさせないシーンで役立つ“着る日焼け止め”として、屋外での活動が多い人々から人気を集めている。
なぜ、ユニークなラインナップが揃うのか。
須田 「『超冷感AIR』が誕生した背景には、お子さんの野球の付き添いで、炎天下に長時間身を置かざるを得ないママ社員の切実な悩みがありました。『日傘や日焼け止めだけでは、観戦中の日焼け対策に限界がある』『ずっと外にいると暑いし、汗もかくし不快感がある』。そんな悩みから、手軽に日焼け防止対策ができて、暑さや汗の悩みも解決できるようにと、顔の下半分までしっかり覆う、当時としては非常に斬新なデザインのインナーも生まれたのです」
「超冷感AIR」では、日傘をさせないシーンで役立つユニークなアイテムが多数展開されている
「鼻まですっぽりつけ襟フード付きタートルネック」の開発当初は、「ネック部分がこんなに長くて大丈夫?」と懸念もあったそうだが、結果は驚くほどのヒットを記録。初年度の発注分はすぐに完売し、その後も生産が追いつかないほどの人気商品となった。
同アイテムは再販開始後1ヶ月ほどで売り切れとなることが多いため、「次の入荷はいつか」とユーザーから問い合わせが相次ぐという。暑くても外に出ざるを得ない人々のニーズを的確に捉えて形にしたことで、新たな定番を作り出したのだ。
もちろん、一度作って終わりではない。一番人気の「指穴付き丈長め長袖インナー」も、ユーザーから寄せられた「日常生活の動きのなかで、指穴の位置がずれる」という声を反映し、ミリ単位で指穴の位置を修正した。
ユニークなデザインのアイテムに対しても、「真夏の暑いなかでの日焼け防止にとても良い」「鼻や口が隠れても息苦しくなく、軽くて助かる」など、ユーザーから高評価を得られているようだ。
ユーザーの声に耳を傾け、小さな改良を重ね続ける。この真摯な姿勢こそが、多くのファンを惹きつけてやまない理由なのだろう。
「超冷感」シリーズは、今では夏の快適な暮らしに欠かせないインナーとして確固たる地位を築いた。社員やユーザーのリアルな声に耳を傾け、技術とアイディアで課題を解決していく。ニッセンは、これからも夏の快適さを追い求めてアップデートをし続けていくのだろう。

PROFILE

池内 愛(いけうち めぐみ)

株式会社ニッセンホールディングス
ライフスタイル本部 インナーウェアチーム マネージャー

PROFILE

須田 美由紀(すだ みゆき)

株式会社ニッセンホールディングス
ライフスタイル本部 インナーウェアチーム

Text by 奥山 りか

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