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吸水ショーツに対する不満をとことん潰して生まれた、hinna(ヒンナ)の「がんばらない吸水ショーツ」
株式会社エル・ローズが運営するオンラインショップから生まれたブランドhinna(ヒンナ)は、「吸水型サニタリーショーツ デイリー」において、「がんばらない吸水ショーツ」という独自の価値観を掲げている。
なぜhinnaは機能性を極限まで追求するのではなく、「普通のショーツ」であることにこだわったのか。
この記事では、吸水ショーツのデザイナーである加藤理恵氏、商品企画担当の中川めぐみ氏への取材を通じ、機能や設計に込められたこだわりを紐解きながら、プロダクトを通してhinnaというブランドが提案する新しい日常のあり方や、その根底にある思想を深掘りしていく。
PROFILE

加藤 理恵(かとう りえ)
Eコマース事業部 マネージャー
プライベートブランドの企画・設計を担当するデザイナー。hinnaブランドでは、「吸水型サニタリーショーツ」や「ふくらはぎ巡りソックス(一般医療機器)」などの商品開発を手掛ける。繊維製品品質管理士(TES)およびインティメイトアドバイザーの資格を有し、幅広い繊維製品の商品開発に取り組んでいる。
PROFILE

中川 めぐみ(なかがわ めぐみ)
Eコマース事業部 係長
プライベートブランドの企画・設計を担当するデザイナー。hinnaブランドでは、「ふわリブオーガニックコットンインナー」や「デオドライコットンインナー」などの商品開発を手掛ける。繊維製品品質管理士(TES)およびインティメイトアドバイザーの資格を有し、女性の悩みに寄り添った商品の開発に取り組んでいる。
アンチだからこそ見えた、生理用品の不快感
同オンラインショップは長年インナーを販売するなかで、顧客からデリケートゾーンのケアに対するニーズを感じ取っていた。そこからフェムケアブランドとしてhinnaの立ち上げに至ったが、当時の開発メンバーは吸水ショーツに対してあまり良い印象を持っていなかったという。「他社の吸水ショーツを買い集めてはみたものの、おむつのようなもたっとしたものが多くて、自分たちが使いたいと思えるものではありませんでした」(加藤さん)
企画担当の加藤さんがこう振り返るように、既存製品への第一印象は決して良いものではなかった。さらに商品企画担当の中川さんも当時の様子を補足する。
「開発メンバー全員が『既存の吸水ショーツは嫌だ』というスタンスだったからこそ、良くない部分を一つひとつ潰していくような形で開発が進んでいきました」(中川さん)
このように、hinnaの吸水ショーツは、吸水ショーツに対する「苦手意識」という逆説的な出発点から始まっている。分厚くて蒸れる、おむつのようなはき心地という既存製品への不満を解消することが、最初の目標として設定された。生理用品にまつわる不快感は、多くの女性が無意識に受け入れ、我慢を強いられるようなところでもある。その我慢を取り払うための試行錯誤が始まった。

蒸れと手入れの煩わしさを解消する素材選び
生理用品における大きな不満のひとつが「蒸れ」である。この課題に対してhinnaが選択したのは、シームレスショーツとしては珍しいコットン混素材の採用だった。「吸水やサニタリー用品の不快なポイントである蒸れ感を極力抑えるため、コットン混素材を採用しました」(加藤さん)
快適な肌触りと機能性を両立させる素材選びには多くの時間が割かれた。中川さんによれば、シームレス生地はどうしても化学繊維が多くなりがちだという。そこへあえてコットン混素材を採用したのは、肌への優しさと蒸れにくさのバランスを追求した結果だった。

さらに、吸水帯そのものの仕様にも独自のこだわりが見られる。あえてポリマー(高分子吸収材)を使用せず、速乾性と汚れ落ちの良さを優先した設計を採用したのだ。経血を吸収しても膨らまず、洗う際に汚れが落ちやすい。夜に洗濯して翌朝には乾いているという手軽さが、毎月のように繰り返される手入れの心理的ハードルを大きく下げている。


「普段のショーツ」に近づける無縫製と薄さ
素材に加えて、デザイン面でも徹底的に「普段のショーツ」であることが追求された。最大の特徴は、補強などの一部を除いて縫製を行わず、接着で仕上げている点である。「肌はデリケートなので、縫い目が当たるだけで不快に感じるポイントが多くなります。極力縫製をせず、切りっぱなしの接着仕様にすることで、アウターにも響かず普段のショーツのようにはいていただけるようにしました」(加藤さん)

意図した無縫製の構造は、肌当たりの良さを実現するだけでなく、思わぬ副産物も生み出した。縫製による針穴が開かないため、そこからの漏れは発生せず、接着部分が防波堤のような役割を果たすことにより、結果的に漏れ防止の向上にも繋がったのだ。
また、デイリータイプの吸水量は20〜30mlに抑えられている。経血量が多い日は無理に一枚で過ごさずに、紙ナプキン等と併用するという割り切りが、吸水ショーツとは思えない薄さと軽さを生み出している。吸水帯の色をグレーにして経血の量や色を確認できるようにしたことも、女性自身での体調管理をサポートするためのデザインである。

日常に溶け込む新しい選択肢
こうして生まれた「吸水型サニタリーショーツ デイリー」は、生理期間中だけでなく、日常的な下着としても活用されている。hinnaはデイリータイプを軸に、ナイトタイプや吸水帯のみのナプキン型など、利用者のライフスタイルに合わせた幅広いラインナップを展開している。「いつ生理が来るか分からないタイミングで、つけていなかった紙ナプキンを捨てるもったいなさや煩わしさも解消できます。普通のショーツとしてはいていられるからこそ、初めて使う方には安心ですよとご案内しています」(加藤さん)
「今日は吸水ショーツでいっか」という気軽さは、女性から不要なプレッシャーを取り除いている。紙ナプキンを買い忘れる不安や、家族にゴミを見られるストレスといった日常の些細な負荷が軽減される意味は大きい。また、より多くの女性に試してもらうため、公式サイトでは下着でありながら着用後の返品・交換にも対応している(※)。このサービスには、本当に自分に合う選択肢を見つけてほしいというブランドの強い決意が表れている。
※お1人様1回限りのサービス

女性に寄り添う、「がんばらない」をあたりまえに
生理用品の進化は、単なる機能性の向上から、女性の生活全体の質を高めるフェーズへと移行しつつある。hinnaが目指すのは、生理用品に対する我慢をなくし、女性のライフステージの変化にともなう悩みを少しでも軽くすることだ。無理をして最新機能だけで乗り切ろうとするのではなく、その日の体調や気分に合わせて紙ナプキンと併用するなど、もっとも自分を労わってあげられる手段を自由に選んでほしい。そんな「がんばらない」哲学のもと、hinnaはこれからも女性の心身に寄り添い、心地よい日常の選択肢を提供していく。
Text by Maho Ueda(altair inc.)







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