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最大-15℃の衝撃! 「COVEROSS®(カバロス)」の超冷感Tシャツで日本の暑さを乗り切る

2025.06.17
近年、ますます注意が必要な暑さに見舞われる日本の夏。
さまざまなアパレルブランドが接触冷感や通気性を高めた清涼Tシャツをリリースしているが、なかでもCOVEROSS®(カバロス)の「ウルトラフリーザーTシャツ」は、冷感の極北ともいうべき完成度を見せつける。
驚くべきことに、独自の素材と加工技術によって、最大約-15℃もの“冷却体感”を生み出すという。
2023年にMakuakeでTシャツ史上最高の売り上げを記録し、ファッション業界にも衝撃を与えた超冷却Tシャツはどのようにして誕生したのか?
hap株式会社の鈴木素さんが、開発の裏側から機能設計まで、すべてを語った。

PROFILE

鈴木 素(すずき もと)

hap株式会社 代表取締役

繊維商社で国内外の生産現場を経験後、2006年にアパレル関連企業のhap株式会社を設立し、2016年にCOVEROSS®(カバロス)を開発。2023年には内閣総理大臣賞を受賞し、国際的にも高い評価を獲得。

目指したのは、日本の酷暑に対応するTシャツ

「ウルトラフリーザーTシャツ」は、日本の夏に対応するために生み出された。
「年々厳しさを増す猛暑の影響で、お客様から『単なる接触冷感Tシャツでは物足りない』、『もっと涼しいTシャツが欲しい』といった声が上がっていたんです。
現代に求められているのは、『着た瞬間にひんやりして、汗をかいても快適さが続くTシャツ』。そのニーズに応えるため、開発チームを立ち上げました」
「ウルトラフリーザーTシャツ」 各11,000円(税込)
長年の研究の末に開発されたのが、特殊な冷感素材と「COVEROSS®」という後加工技術を組み合わせた「ウルトラフリーザーテクノロジー」だ。
「表面に高品質なコットン、内側にナイロンを採用した特殊素材を使っています。コットンは吸放湿性や通気性に優れ、肌あたりもしなやかで、何よりも自然な風合いが魅力です。
一方、ナイロンには、特殊な糸を使っています。中空構造になったナイロン糸に翡翠やセラミックを練り込むことで、冷却効果を高めています」
さらに、ポリウレタンをミックスすることで、ストレッチ性も高められている。
「配合率は17%と一般的なストレッチTシャツの数倍にあたります。体を動かしやすくするだけでなく、洗濯への耐久性が向上し、型崩れもしにくくなります。何よりフィット感が高まることで、より冷却効果を体感しやすくなります」

1枚の布地に10種類以上の機能を付与する革新的な後加工技術

では、ブランド名でもあるCOVEROSS®とはどんな加工なのか?
「1枚の布地に対して、10種類以上の機能を後加工によって付与する技術です。
具体的な機能を挙げると、冷感機能をはじめ、吸水速乾、冷感、遮熱、UVカット、抗菌防臭、消臭、抗ウイルス、撥水、抗花粉、抗カビ、抗ダニ、防虫、毛玉防止、保湿、吸湿発熱、遠赤外線、色あせ防止など。
これらの機能を、素材を傷めることなく、かつ均一に加工できる点が特長です」
どうすれば、1枚の布地にこれほど多くの機能を付与できるのか?
「機能ごとに異なる薬剤を使って、生地へ均一に定着させています。それぞれの機能が干渉しないよう、加工の順番や濃度も工夫しています」
COVEROSS®のTシャツは、薬剤を繊維の中にまで浸透・固定させる独自技術によって耐久性が高められているため、洗濯を繰り返しても機能が低下しにくいという。
「この加工技術は、2016年に提携工場と共同開発し、ブラッシュアップを繰り返してきました。Tシャツへの応用にあたっては、糸の選定、編み立て、加工のタイミング、洗濯耐久性が課題になりました。
特に天然繊維と化学繊維の異素材を組み合わせた状態で、冷感性とストレッチ性、そして肌触りを高次元で同時に叶えることは至難の業でした。開発チームは試行錯誤と実験を重ねながら、少しずつ満足いくレベルに到達させました」
つまりこのTシャツは、コットン×ナイロンの冷感素材とCOVEROSS®によって、冷感性と機能性が最大限に高められているというわけだ。
「加工によって、肌表面の汗がすばやく吸収され、気化熱によって熱が奪われやすくなります。そのため、じっとしていても冷たさを感じられ、汗をかいた際にはいっそう冷たさを実感できます」

ウルトラフリーザーテクノロジーの冷却体感は最大約-15℃

「-15℃」とはじつにインパクトのある数字だ。
「弊社のいう-15℃というのは、接触冷感性能を示すQ-max値のデータや、Tシャツの内側と外気との温度差に基づく最大体感差を表現したものです。
実際、社内で行ったサーモグラフィーや肌面温度測定において、一般的なコットンTシャツと比べて最大15℃ほどの温度差を確認しています。
ただ、厳密な実測値は環境条件(気温、湿度、着用者の発汗量)によっても異なるため、最大-15℃相当の冷却体感と表現しています」
こちらは、湿度50%、19℃の環境下で、ブランケット生地本体の上に、体温(36℃)の人の手を30秒間設定し、離してからの生地表面の温度変化を測定、解析したもの
冷却体感の持続時間や、炎天下や室内における冷却効果の変化も気になるところ。
「汗をかくと気化熱冷却効果が持続しやすい構造になっているため、冷却体感はある程度持続します。炎天下では、遮熱性も相まって、体感温度の上昇を抑える効果が期待できます。
室内では風通しや湿度によって冷感の持続時間が多少変動するものの、接触冷感に加え、ドライな着心地がキープされることもあり、快適性は損なわれにくくなっています。
ただし、35℃を超えるような気温や湿度が高い環境下では、物理的に冷感効果は低下します」

シルエットやディテールにもコンフォート性を高める工夫

肌触りはサラサラで風通しがよく、ひんやりとする。ストレッチもきいていて、スポーツウエアのように動きやすい。表面はコットンのため、風合いはナチュラルで、幅広いシーンで使えそうだ。
シルエットはややゆったりめだ。
「現在のファッショントレンドを踏まえつつ、一枚で着てもスタイリッシュに見えるバランスを意識しました。サイズはS〜XLの4サイズでユニセックス仕様です」
目の詰まった素材のおかげで、透けにくいのもポイント。
「白でも透けにくくなるよう、糸の太さや編みの構造にも工夫しています。Tシャツらしい適度な厚みを残しつつ、見た目の軽さを損なわないバランスを重視しました」
ディテールにも快適さが追求されている。
「ネックラインは丈夫なバインディング仕様ながら、締め付け感を軽くして、タグにはチクチクしない熱圧着タイプのプリントラベルを採用しました」

MakuakeのTシャツカテゴリーで歴代1位の販売記録を達成

完成度の高さは売れ行きが物語る。
「2023年7月2日にMakuakeで発売しました。Tシャツ単体での応援購入金額が1,000万円を超える商品は過去になかったのですが、このTシャツは初日の5時間で1,000万円を達成し、24日の終了時点で、2,200万円強の販売記録を達成しました。これはTシャツカテゴリーとしては歴代1位の記録です(2025年6月現在)」
同年には、COVEROSS®の技術全体が、「第11回技術経営・イノベーション大賞内閣総理大臣賞」を受賞した。これはCOVEROSS®がサステナブルかつ高機能な衣服づくりを実現し、循環型社会やウェルビーイングの実現に寄与する点が評価されたもの。
ファッション業界からの注目度も高く、2024年春夏のパリメンズコレクションでは、井野将之氏が手がける「doublet(ダブレット)」とのコラボが実現。ランウェイでは「COVEROSS® is Cooling」とプリントされたTシャツが披露された。
鈴木さんのもとには、全国からよろこびの声が届いているという。
「お客様の声の中にあった『まるで冷房を着ているみたい』というお言葉が印象に残っています。『外で働く父へプレゼントしたら、よろこんで毎日着ている』という心温まるメッセージもいただきました」
今後、COVEROSS®が目指すのは、「命を守る服づくり」だ。
「熱中症対策につながるウエアの開発を進めています。
単に『涼しく感じる』だけでなく、さまざまな機能を科学的根拠をもとに組み合わせ、スポーツや建設現場といった幅広い生活環境に貢献するウエアを届けていきたいです」
生活の脅威となりつつある夏の暑さ対策に「ウルトラフリーザーTシャツ」は欠かせない存在となりそうだ。「冷房を着ている」という感覚を、ぜひ体感してほしい。

Text by Ryota Osujo

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