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もう他のTシャツには戻れない! 一年中快適な着心地が続くミズノの「365 オールインワンTシャツ」

2025.06.14
日本を代表するスポーツ用品メーカー「ミズノ」は、これまで数々の最先端機能性素材を使ったスポーツウエアを生み出してきた。だが、新型Tシャツの開発において注目した素材は、意外にも自然由来の「メリノウール」だ。
ウールと聞けば秋冬のイメージが強い素材だが、メリノウールに関しては、夏でもめっぽう涼しくじつに快適だという。
2024年春に発売され、たちまち大ヒットを記録した「365 オールインワンTシャツ メリノウール」。その誕生の経緯や驚きの機能性を企画担当者が語り尽くす。

PROFILE

井之口 正憲(いのぐち まさのり)

ミズノ株式会社
グローバルアパレルプロダクト本部
グローバル企画・デザイン室

メリノウールは夏にも高いパフォーマンスを発揮

現代のTシャツに使われる素材といえば、コットンやポリエステルが主流である。
なのになぜ、「365 オールインワンTシャツ メリノウール」にはメリノウールを用いたのか?
「メリノウールとは、メリノ種という羊の毛で、他品種の羊毛よりも細く、柔らかな肌触りが特長です。ミズノは以前から、登山のベースレイヤーにも使われるメリノウールの機能性に注目していました」
メリノウールは単に暖かいだけの素材ではない。
「細い繊維が空気を閉じ込めることで生まれる『保温性』をはじめ、寒暖の変化に応じて体温を適度に保つ『調温機能』、汗を吸い込む『吸湿性』や、その湿気を状況に応じて放出しドライな状態を保つ『放湿性』、ニオイを軽減する『防臭性』など、まさに自然が生んだハイテク素材です」
2023年にミズノは、体から発生する水分を吸収し発熱する独自素材「ブレスサーモ」とメリノウールを組み合わせたインナーを発売し、話題を呼んだ。
2023年に発売された「ブレスサーモアンダーウエア厚手ウール for 極寒」
「メリノウールが持つ機能性を引き出し、かつミズノの品質基準をクリアするためにも、信頼度の高い素材を選ぶ必要がありました。
そこでパートナーに選んだのが、オーストラリア産メリノウールの啓発活動やマーケティング、研究開発を行っている非営利組織、ザ・ウールマーク・カンパニーさんでした。
ウールマークのロゴは、第三者の認定検査機関を通じて、ウール混率・耐久性・洗濯試験などの検査をクリアし、かつ同社の厳格な品質基準を満たした製品にのみ付けられる信頼の証しです」

防寒インナーから、一枚で着ても格好いいTシャツへ

ウールマーク認証を取得したこのインナーがTシャツ誕生の伏線となった。
「先ほど申し上げたように、メリノウールには調温機能や吸放湿性、防臭性など冬以外の季節でも役立つ機能がそなわっています。そこで次はインナーではなく、夏場に一枚で着られるTシャツを開発することになったんです」
「365 オールインワンTシャツ メリノウール」各6,930円(税込)
こうして誕生したのが、「365 オールインワンTシャツ メリノウール」だ。
2024年の5月にクラウドファンディングサービスのMakuake(マクアケ)で発売されると、1,700枚以上を突破するヒット商品となった。
ボディに使われている素材は、メリノウールとポリエステルを1:1の比率で組み合わせ、ザ・ウールマーク・カンパニーのメリノパフォーム認証を取得。品質や配合率など、ザ・ウールマーク・カンパニーの基準をクリアしたミズノ独自の特別なファブリックだ。
メリノウールにポリエステルを組み合わせることで、さらなるメリットが生まれるという。
「メリノウール単体だと、速乾性や耐久性などに若干の不安が残ります。そこでポリエステルを組み合わせることで、そういった点をカバーでき、いっそう高機能な素材になります。
ストレッチ性や吸水速乾性、通気性、ムレにくさ、消臭性などをそなえたこの高機能素材は、スポーツウエアの理想形というべき素材です。もちろん、デイリーウエアとしても高いパフォーマンスを発揮します」
ウールと聞くと、ベタつきやチクチク感が気がかりだが、肌触りはなめらかで、意外なほどサラサラ。素材をよく見ると、内側はメッシュ生地になっている。
「生地の表面はメリノウール(写真左)で、肌面はポリエステルのメッシュ生地(写真右)になっています。
独自の2層構造によって、吸汗拡散性と速乾性が高まり、汗をかいてもドライタッチが保たれます」
薄手の素材のため、通気性も十分。たしかに夏でも問題なく着られそうだ。

スポーツウエア開発で培われたミズノならではの機能性

体の動かしやすさにもミズノの技術が搭載されている。
「ミズノが独自に開発したメリノウールとポリエステルの高機能素材自体がストレッチ性に優れた素材ですが、加えてこのTシャツにはミズノ独自のダイナモーションフィットを採用しているんです。
これはスポーツ時の体の動きを3次元コンピュータグラフィックス解析や解剖学をベースに検証し、パターンや縫製を駆使して運動時の動きやすさを追求する設計手法です」
赤い部分は生地がつっぱり動きにくさを感じるが、ダイナモーションフィットはその部分が少ない
ウエアの引きつれや圧迫感も軽減されるので、とにかく動きやすい。
井之口さん自身は、ランニングウエアとしても使っているという。
汗をかきやすい夏場に着るTシャツはケアも気になるところ。
「ケアに関しては、トータルイージーケアのウールマーク認証を取得しています。自宅の洗濯機で洗うことができるほか、乾燥機にも対応します。洗濯を繰り返しても、しなやかな風合いが保たれます」
ウール製品につきものの、毛玉はどうか?
「特殊な糸を使うことで、毛玉や毛羽立ちの問題もクリアしています。ポリエステルの糸を電気で開き、そこにウール糸を通して撚る、という特殊な糸で編んだ繊維は、表面に毛玉や毛羽立ちができにくい特性を持っています」
メリノウールの消臭力もデイリーユースで真価を発揮する。
「メリノウール繊維は肌をドライに保ち、汗やバクテリアによる不快なニオイを防ぎます。登山やキャンプなどで洗濯ができないときに重宝します。私自身も旅行や出張時に必ず持っていきます」

ジャケットにも合わせやすい上品なデザイン

一枚着を想定したTシャツだからこそ、デザイン性にもこだわった。
「胸のロゴを省略したミニマルなデザインは、さまざまな着こなしに取り入れられます。トレンドを踏まえた適度なゆとりのあるボックスシルエットも、一枚で着ることを意識したものです。
ポリエステルがミックスされているため、生地に適度なハリがあり、シルエットに立体感が生まれます」
ディテールにも技ありの工夫が。
「ジャケットを羽織った際の着心地を考えて、ネックの後ろ部分を高めに設計しています。また、ジャケットに袖を通したときに、Tシャツの袖口がめくれにくくなっています」
メリノウール混ならではの上品な風合いも、ジャケットに合う所以だ。
裾には、ミズノとウールマークのロゴがデザインされた織りネームがあしらわれている。
「メリノパフォームとトータルイージーケアのウールマーク認証をダブルで取得し、統一ラベルで商品化したメリノウールTシャツは、365 オールインワンTシャツ メリノウールが世界初となります(※ミズノ調べ。2025年現在)」

ビジネスもアウトドアも一年中いろいろなシーンで活躍

モデル名の「365」はこのTシャツの汎用性の高さを象徴する数字だ。
「夏は一枚で、冬はインナーとしても活用できます。ビジネス、アウトドア、お出かけ、スポーツなど着られるシーンも幅広い。季節を問わず、一年365日着られることから、こう名付けました。
年齢、性別を問わず売れていますが、予想以上にビジネスシーンでの利用が多かったこともあり、次はポロシャツの展開も計画しています」
一般的なメリノウールを使ったTシャツは1万円以上するものも少なくないが、このTシャツは6,000円台とコストパフォーマンスにも優れている。
「デイリーウエアとして幅広くお使いいただくために、手に取りやすい価格に抑えられるよう努力しました」
自然由来のメリノウールとポリエステルを掛け合わせたハイブリッドTシャツは、すべてが合理的で心地いい。
都市生活者のライフスタイルにフィットする未来のTシャツ像がここにある。

Text by Ryota Osujo

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