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“踵がないシューズ”がさらなる進化! ミズノ最新トップレーシング「ウエーブリベリオン プロ 3」のポテンシャル
人を速く走らせる知見を持ち合わせたメンバーが一堂に会した、ミズノのSMOOTH SPEED PROJECT(スムーズ スピード プロジェクト)。スピードランニングにおけるスムーズネスを追求するなかで生まれたのが、特許を取得したSMOOTH SPEED ASSIST(スムーズ スピード アシスト)だ。
その独自構造を採用したニューモデル「WAVE REBELLION PRO 3(ウエーブリベリオン プロ 3)」と「WAVE REBELLION PRO LOW(ウエーブリベリオン プロ ロー)」は、一体どんなシューズなのだろうか。
2022年に“踵がないランニングシューズ”をリリース
まずは、SMOOTH SPEED PROJECTとSMOOTH SPEED ASSISTについて確認しておきたい。SMOOTH SPEED PROJECTがスタートしたのは2021年。ミズノ社内にいる“人を速く走らせる知見を持ち合わせたメンバー”が部門の垣根を越えて集結し、スピードランニングにおけるスムーズネスの追求が始まった。既存のやり方にとらわれずゼロベースで物作りをすることを掲げ、新しいものをどんどん取り入れて、良いものは柔軟に採用する。そのなかで生まれたのがSMOOTH SPEED ASSISTと名付けられたイノベーションだ。
SMOOTH SPEED ASSISTとは、ミズノが今までに短距離用のスパイク開発で得た知見も生かされた特許取得のソール構造。前足部はフォアフット接地時に自然な角度になるようなカーブを描き、中足部は拡張され、接地時に安定しながら大きなエネルギーリターンが得られるようになっている。
そして踵部分が大胆にカットされている。一般的なランニングシューズの場合、フォアフットで着地した際に重力によって踵が下がり、これをふくらはぎ周辺の筋肉が支えるのだが、SMOOTH SPEED ASSISTには、このときふくらはぎ周辺の筋肉の負担を軽減する効果があるという。
2022年にこのSMOOTH SPEED ASSISTを採用した“踵がないランニングシューズ”がリリースされて以降、SMOOTH SPEED ASSISTはミズノのレーシングシューズの代名詞的なテクノロジーとなっている。
「ウエーブリベリオン プロ 3はフォアフット接地の選手に向けた爆発的な反発性を備えたモデル。一方のウエーブリベリオン プロ ローは、ミッドフット接地選手向けの高い反発性とフラットな接地感を持つモデルになります。ウエーブリベリオン プロ ローは、傾斜を抑えたソール構造になっており、より多くのランナーにフィットするモデルとなっています」と、ミズノ グローバルフットエアプロダクト本部の須藤眞吾さんは言う。


新しいミッドソール素材、MIZUNO ENERZY XPとは
今回登場した2つのモデルには、MIZUNO ENERZY XP(ミズノエナジーエックスピー)という新しいミッドソール素材が採用されている。「超臨界発泡技術によって誕生した新素材、MIZUNO ENERZY XPは従来のMIZUNO ENERZYよりも柔らかく、反発性に優れ、軽量性も追求したものです。MIZUNO ENERZY XPの搭載により、ウエーブリベリオン プロ 3は、前作のウエーブリベリオン プロ 2と比べて、前足部でクッション性が12%、反発性が17%、中足部でクッション性が16%、反発性が21%向上しています」
新素材の採用により、クッション性、反発性が大幅に向上。今まで以上にスピーディに、スムーズに走れるシューズに仕上がっているのだ(ウエーブリベリオン プロ 2に採用されていた素材はMIZUNO ENERZY LITE+とMIZUNO ENERZY LITE)。
また、ウエーブリベリオン プロ 3は前作と比較してアウトソールのフラットエリアが37%増大(従来モデルではソール中央に大きく空いていたクッションホールの面積が減ったことに加え、接地面は横方向、縦方向ともに広がっている)、それに伴ってプレートエリアにも14%増大しているという。クッション性と反発性が大きく向上したフォームを採用しながらも、安定性が損なわれないようにバランスがとられているということだ。
また、ウエーブリベリオン プロ 3のアッパーには通気性に優れたメッシュ素材が使われている。シュータンと履き口部分にはスエード調のソフトな人工皮革を採用し、柔らかなフィット感を実現。さらに、踵部分のスポンジ材は前作以上にフィット感を高めるために厚さと位置が調整されている。
ウエーブリベリオンプロ 3とプロ ローはどう選ぶ?
「ウエーブリベリオン プロ 3」はフォアフット着地にフォーカスしたトップランナー向けのモデル。「ウエーブリベリオン プロ ロー」はミッドフット着地に適した、より幅広いランナー向けのモデルとなる。前者は前方向への反発力を最大化させるソール構造となっており、後者は反発性を維持しながらフラットな接地を促す構造となっている。どちらもミッドソールに高反発素材のMIZUNO ENERZY XPを採用し、カーボン強化ナイロンプレートを搭載している。
メディア向けに行われた試走会時に両モデルを試してみたのだが、「ウエーブリベリオン プロ 3」はとにかく反発性が高い。フォアフット着地のエリートランナーが自己ベストを狙うシューズとして候補のひとつとなるはずだ。ただし、踵がない構造から想像がつく通り、使いこなせるランナーはかなり限定される。筆者の走力・脚力では、「ウエーブリベリオン プロ 3」で走るのは1キロがせいぜいといったところ。
一方、「ウエーブリベリオン プロ ロー」は「ウエーブリベリオン プロ 3」と比べるとかなりマイルドなライド感。筆者も5キロ、10キロ程度のレースであれば使ってみたいと思うシューズだった。
PROFILE
須藤 眞吾(すどう しんご)
ミズノ株式会社 グローバルフットウエアプロダクト本部 パフォーマンスランニング企画課
Text by Fumihito Kouzu














