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記念すべき30代目でフルモデルチェンジ! ミズノ「WAVE RIDER 30」

2026.07.17
初代モデルが1997年に登場したミズノの「WAVE RIDER(ウエーブライダー)」は、その優れたクッション性と安定性で、フルマラソン完走を目指す多くのランナーをゴールへと導いてきたロングセラーモデルであり、日々のジョギングを支えるミズノが誇る定番デイリートレーナーとして愛されている。
ミズノが大切にしている走り心地“スムーズネス”を体現するシューズであり、初代モデル登場以来、“スムーズなライド感”をコンセプトにアップデートを重ねてきた。
 記念すべき30作目となる「ウエーブライダー 30」は、ゼロベースで設計を刷新し、スムーズな走行感をさらに進化させたという。新しい「ウエーブライダー」は一体どんなシューズに仕上がったのだろうか。
ミズノ「ウエーブライダー30」19,800円(税込)。こちらはミズノ公式オンラインおよび直営店での展開となる30周年限定カラー。定番カラーは8月発売予定
1997年に登場した初代「ウエーブライダー」

「ウエーブライダー」が目指すべき本質にフォーカス

「ウエーブライダー30の開発は、2024年の初夏にスタートしました。開発が始まった当初、ウエーブライダーは本当にランナーを満足させることができているのか、本当にランナーを最高に楽しませる設計になっているのかといったことが議論になりました。
伝統を守ることは大切である一方、ただそれを守り続けるだけというのはメーカーのエゴでしかありません。踵から爪先まで、流れるようなスムーズなランニング体験をというウエーブライダーの本質にフォーカスし、ゼロベースで設計を見直すことになりました」とミズノ株式会社 グローバルフットウエアプロダクト本部 チーフエンジニアの吉田陽平さん。
 スペック上(ソール厚、重量、使用する素材、搭載するパーツなど)の「ウエーブライダー」はこうあるべきという固定観念を取り払い、今できる最高の設計を徹底的に追求したのだという。
 「ウエーブライダー30に関しては、15モデルほど同時に試作をし、そこからテストを繰り返して取捨選択しながら開発を進めていきました」
 日本のみならず、世界中のランナーの声を聞き、そのフィードバックも開発に生かされたという。
ゼロベースで設計を見直し、スムーズなライド感を追求

「ウエーブライダー」史上最厚のシューズに!

「ウエーブライダー30」のミッドソールには、MIZUNO ENERZY NXT(ミズノエナジーネクスト)という素材が採用されているのだが、名称は同じながらトップとボトムで組成が異なっている。トップミッドソールに使われているのは、超臨界発泡技術を用いたTPU(熱可塑性ポリウレタン)ベースの素材で、ボトムミッドソールには、EVAをベースとした素材が採用されている。
 ソールの厚さは前作から前足部が6mm、踵部が4mm厚くなり、それぞれ34.5mm、42.5mm(サイズ27.0cm)となった。ミッドソール素材とソール厚の変更により、前作比でクッション性が約17%、反発性が約19%向上したという。また、変形の仕方が異なる素材を部位に応じて配置することは、スムーズな体重移動のサポートにもつながっている。
 「厚底が現在のトレンドだから厚さを増したわけではなく、スムーズな走り心地を追求した結果、この厚さがベストだという答えになりました。0.1mm単位で緻密に設計していき、スムーズなライド感というものを追求していきました。厚さは増しましたが、前作と同等の片足約265gという軽量性を維持しています」
 ゼロベースで設計を刷新し、スムーズなライド感を追求した結果「ウエーブライダー30」は、シリーズ史上もっとも厚底モデルとなった。
2層構造のミッドソール。スタックハイトは踵部が42.5mm、前足部が34.5mm

ウエーブプレートをフルレングスで搭載

初代「ウエーブライダー」から、クッション性と安定性の両立のために搭載され続けてきたウエーブプレート。それが今作では、シリーズ史上初めてフルレングスの長さで搭載された。
 「前作から踵部が4mm、前足部が6mm厚くなったこともあり、ブレやグラつきを抑え安定性を高めるためにウエーブプレートをフルレングスで搭載しました。また、厚底になったことで前方へのスムーズな体重移動が損なわれないように転がり感をサポートする意味合いもあります。安定性を高め、スムーズな重心移動を促すための機能がフルレングスのウエーブプレートということになります」
 加えて、「ウエーブライダー」シリーズの特徴の一つである優れた安定性が失われないよう、アウトソールの接地面が広げられた。中足部および踵部の幅が広がったことで、柔らかく反発性の高い素材をミッドソールに採用しながら、安定したライド感が得られる。
フルレングスでウエーブプレートを搭載
中足部および踵部の幅が広がった

従来の「ウエーブライダー」とは異なる新しいライド感

ミッドソールの素材が変わり、ソールの厚さが大きく増し、シリーズ史上初めてウエーブプレートがフルレングスで搭載された「ウエーブライダー30」。“スムーズなライド感”というコンセプトは変わっていないものの、前作までとは大きく異なるシューズとなっている。
 「28」から「29」へのアップデートの際に、クッション性が高まり、接地感がソフトになった「ウエーブライダー」ではあるが、ランナーによっては“硬い”とすら感じる接地時の安定感と、強いサポート力が特徴の一つでもあった。
 しかし今作にはそのような硬さや、地面からの突き上げ感はなく、接地感は非常にソフト。クッション性の高さを感じやすいシューズに仕上げられている。
とはいえ、柔らかな素材を使った厚底モデル特有のブレやグラつきがあるわけではなく、おそらくフルレングスのウエーブプレートの効果であろうが、スムーズかつ安定した足運びをサポートしてくれる。“快適に走りたい”という人に最適なシューズの一つと言えるのではないだろうか。
前作とは大きく異なるシューズではあるが、快適かつスムーズなライド感が得られる
ミズノ公式オンライン・直営店限定モデルとなるが、“RIDE THE WAVE”をテーマに「ウエーブライダー」のDNAと30年の歴史を現代的に再解釈したというデザインも魅力だ。波を想起させるグラフィックがシューズ全体に落とし込まれたデザインは、ランニング時だけでなく普段使いもしたくなる。
 シリーズ史上最厚で、シリーズ史上初となるフルレングスのウエーブプレートを搭載した「ウエーブライダー30」は、まさに新時代の「ウエーブライダー」。歴史に残る一足となるのではないだろうか。

PROFILE

吉田陽平(よしだ ようへい)

ミズノ株式会社

グローバルフットウエアプロダクト本部

チーフエンジニア

Text by Fumihito Kouzu

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