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累計68万枚! 脇汗を“封じ込める”2重構造のテクノロジー:ニッセン「滝汗さん」が10年間アップデートを止めない理由
なぜ「滝汗さん」はこれほどまでに愛され、選ばれ続けているのか。開発を担当する池内愛さんと須田美由紀さんにお話を伺いながら、機能やデザインに込められたこだわりを紐解く。
2重構造のパッドが脇の汗じみを軽減
ニッセンは、以前から夏のお悩みを解消するアイテムを数多く手がけてきた。吸汗速乾素材や簡易的な汗取りパッドを備えた製品は、「滝汗さん」が誕生する前にも展開していたという。しかし当時の製品についていた汗取りパッドは、特に機能性にこだわったものではなかったため、「脇汗を吸いきれない」「パッドの機能を超えて汗じみができてしまう」などの声があったそうだ。
須田 「弊社が行った調査データから、夏の不快感の原因は『汗』であることが改めて分かりました。また、66%もの女性が汗じみを気にしているという結果が出ています。なかでも、脇まわりの汗じみを気にされる方が多いのです。年々厳しさを増す夏の暑さも、この悩みを深刻化させる一因になっています。
滝汗さんの前に展開していた製品は汗取りパッドの面積が小さく、脇の汗じみを広範囲にわたって防ぐことはできませんでした。しかし、単にパッドを大きくしただけでは、大量の汗を吸い込むことはできません。そのため、弊社として初めて、汗取りパッドの機能性にこだわった『滝汗さん』の開発に至りました」

「グレーや水色など、脇の汗じみが目立つ色の服が着られない」「脇の汗じみが気になって腕を上げられない」など、夏場になると思うようにファッションを楽しめない人も多い。そんなお悩みに応えるのが、「滝汗さん」だ。
「滝汗さん」の最大の特徴は、脇全体を覆うように設計された特大の汗取りパッド。このパッドは、特殊な加工を施した2重構造になっており、汗をしっかりとキャッチし、服への染み出しを防いでいる。

池内 「パッドの肌に当たる部分には綿混素材を採用することで、汗をしっかり吸収できるようにしました。その裏側の生地には撥水加工を施し、吸収した汗が衣類へと染み出すのを防ぐ仕組みになっています。
さらに、生地全体は吸汗速乾素材を採用することで汗によるムレを軽減し、快適な着心地を実現しています」

10年間でさまざまなリニューアルを実施
現行の「滝汗さん」は今年、大きくリニューアルしたばかりだという。生地を薄手に変更し、汗取りパッドの縫い目を削減したのだ。池内 「以前の生地はしっかりしている反面、『着ていると暑い』という声が多く寄せられていました。そこで近年の酷暑においても快適に着用できるよう、薄手の吸汗速乾素材へと変更しました。
吸汗速乾の試験では、旧タイプは吸水にかかる時間は約2秒、生地水分率が30%以下になるまでの時間は約46分かかっていましたが、新タイプでは吸水にかかる時間は約1秒、乾くまでの時間は約34分になっています。生地が薄手になったことによる物理的な涼しさに加え、汗を吸いやすく乾きやすい素材になっているため、旧タイプより涼しく感じるようになっています。
さらに、生地を見直したことで、なめらかな肌触りとストレッチ性の向上も実現することができました」

「汗取りパッドの縫い目を見直したのは、複雑な縫い方をしていたことにより、『脇へのフィット感がない』『縫い目が肌に当たるのが気になる』という声があったためです。パターンや縫い方を見直すことで脇へのフィット感を高め、よりよい着心地になるよう改善しました」

リピーターが多いからこそ、生地の大幅なリニューアルには不安もあったそうだ。しかし、生地や脇のフィット感への要望は長年ユーザーから寄せられていたため、根本的な見直しを行うために、今回の大幅なリニューアルへと踏み切った。
リニューアル後は、「脇のごわつきがなくなった」「リニューアル前のものより涼しく着られる」といった声が寄せられており、ユーザーからの反響は上々。また、長年愛用している社内のファンからも高評価を得られている。
実は、「滝汗さん」のリニューアルは今回が初めてではない。販売開始から10年間、大小さまざまなリニューアルを重ねてきた。使うなかで生まれる要望だけでなく、ファッショントレンドの変化でも肌着への要望が変化するからだという。
須田 「ファッションの変化によって、肌着の首回りの広さや着丈の長短などの要望は変わっていきます。それに対応するために、お客様の声とともにトレンドも意識しながら細かなリニューアルを繰り返してきました。
商品開発をする上で一番大切にしているのは、お客様の声です。商品のレビューに寄せられている声はもちろん、電話注文の際に伺う要望なども参考にしながら商品の見直しを行っています」
ニッセンの“多様なニーズに応える姿勢”は、製品ラインナップを見ても伝わってくる。半袖やタンクトップといったベーシックなタイプだけでなく、フレンチ袖ボレロやボディブリファーなど、さまざまなタイプのアイテムを展開しているのだ。

池内 「たとえば、フレンチ袖ボレロは、『脇汗は気になるけど暑いのは嫌』という汗っかきさんならではのお悩みに応えた商品です。多くの方にご利用いただけるような、ベーシックなアイテム展開を基本としていますが、お客様からの強いご要望があれば、それを実現できる方法を模索しながら開発を行っています」
「滝汗さん」を手に取ったユーザーからは、「脇汗が多い私にも向いている」「しっかり汗を吸収してくれて安心感がある」「いろいろ試したなかで一番汗じみが目立ちにくい」など喜びの声が上がっている。
「滝汗さん」が10年続くロングセラーとなった理由は、ユーザーの声に耳を傾け、地道な改善を続けてきたからに他ならない。今後も時代やトレンドの変化を柔軟に追いながら、その時々で求められるユーザーの声に向き合った製品開発を続けていくのだろう。
PROFILE
池内 愛(いけうち めぐみ)
株式会社ニッセンホールディングス
ライフスタイル本部 インナーウェアチーム マネージャー
PROFILE
須田 美由紀(すだ みゆき)
株式会社ニッセンホールディングス
ライフスタイル本部 インナーウェアチーム
Text by 奥山 りか













