そんなリンメル ロンドンの歴史は、調香師の革新的な製品づくりからはじまった。王室御用達の調香師から、世界的なコスメブランドへと発展を遂げた同ブランドは、どのような道を歩んできたのか。その歴史を紐解く。
PROFILE|プロフィール

宮地 杏里沙(みやじ ありさ)
Marketing部 マーケティングスペシャリスト
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池田 晶子(いけだ あきこ)
PR&Communication部 デ ジタル/PR/E-commerceスペシャリスト
調香師が作る画期的な製品が人々を魅了
「リンメル ロンドン」は、フランス生まれのイギリス人起業家ウジェーヌ・リンメル氏によって設立された英国コスメブランドである。リンメルの創始者であるユージン・リンメルは調香師の父と経験を積み、画期的な製品を生み出した。ユージン氏は、父とともにパリからロンドンに渡り研さんを積む。通販カタログや香り付きの扇子、バレンタインカードなど、時代に先駆けた数々の発明品を生み出し、ビクトリア時代に大きな反響を呼んだ。
1851年、ロンドンのハイドパークで開催された博覧会での出来事は、特筆に値する。ユージン氏がその博覧会で披露した、貴婦人のハンカチに瓶に入った香水を噴射する「香り付きの噴水」は、オーデコロンの先駆けともいえる画期的な製品であった。このアイディアは訪れた人々を魅了し、後に王室御用達の調香師という栄誉ある地位への足がかりとなる。