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2022.04.29

独自の認証を獲得した最先端のARグラスNreal Airが日本に上陸

ARがファッションの1つの新しいキーワードとなるなか、いよいよ現実味を帯びてきたのがARグラスだ。ARグラスのなかでも、数々の実績を持ち注目を集めてきたのがNrealである。
5Gの登場により需要と期待が高まるなか、Nrealのデバイスは「軽量」「快適」「スタイリッシュ」をコンセプトに、5G時代のウェアラブルデバイスとして、日本でも各方面から注目されている。
Nrealは今回、独自の認証も受けている携帯可能な高画質大型ビューイングデバイス「Nreal Air」を日本で発売することを発表した。そこで今回は、Nreal 日本・韓国 副社長 Joshua Yeo(ジョシュア・ヨー)さんとNreal 創業者兼CEOの徐驰(チー・シー)さんに、Nreal Airを中心に開発の経緯とお話を伺った。

国際的な認証を獲得した機能性

Nreal Airは、繊細で光沢のあるディスプレイを持っている。Nreal独自の3D操作環境「Nebula」と空間上配置機能により、ユーザーは「MRスペース」内で複数の仮想画面を同時に開き、空間情報に基づいた視聴体験を実現することができる。
これに加えて、サイクリングをしながらARグラスで世界中の自然風景を走り抜けたり、室内でヨガの瞑想ができる「Cycling App」などのARアプリケーションも発表している。 
Nreal Airの大きな特徴として、まず携帯性とファッション性がある。デバイスは、最大201インチのIMAX級の巨大スクリーンをポケットサイズで持ち歩けるように、本体が79gという非常に軽量で折り畳める仕様となっている。
そしてARグラスの課題となりがちだったファッション性にも配慮し、人間工学に基づいたスタイリッシュなデザインだ。
今回のNreal Airは国際的な独立第三者検査・認証機関であるテュフラインランド(TÜV Rheinland)からハードウェアレベルの「低ブルーライト・フリッカーフリー」認証を取得している。
この試験・認証は、世界中のディスプレイ業界で広く認知されており、消費者が安全で高品質な製品を選択するためのガイダンスを提供している。つまり、今回の認証は、同社の製品が品質、安全性、視覚健康保護の面で高いレベルに達したことを意味しており、本プロダクトのポイントだろう。
今作のNreal Airは、当社の2つめのプロダクトに当たる。前作のデバイス「Nreal light」は、ARグラスと携帯電話を接続して、プラグアンドプレイでモバイルコンテンツのアップグレードを体験でき、HDモバイルIMAXの大画面でARコンテンツを3Dで体験できるデバイスだった。
サイズ、重量、視野角の点で業界をリードしたNreal lightは、CES 2019でベストスタートアップ賞を受賞し、開催以来中国のスタートアップとして唯一の受賞となった。AWE2020では、Nreal lightがBest Headworn Deviceを受賞している。
2019年にはKDDI株式会社、ソフトバンク株式会社と共同で、ARアプリケーション体験イベントを多数開催し、日本の消費者にリアルに体験できるARグラスの魅力を紹介する活動を開始した。2020年には、KDDI株式会社と連携し、渋谷、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡など、全国のauショップで「Nreal Light」の体験と販売を開始している。
そして2021年に、株式会社NTTdocomoと提携を開始し、2022年、全国約130店舗のショップ(NTTdocomo、KDDI、ヤマダ電機など)とNTTdocomo、KDDIのオンラインショップでNreal Airの販売までに至っている。
創業者の徐さんは、ミネソタ大学で電気・コンピューター工学の博士号を取得後、シリコンバレーでNVIDIAとAR業界のベンチャー企業であるMagic Leapに勤務した。 この間にAR業界への理解が深まると共に、これらの製品を消費者が体験するにはまだ改善の余地が多いと気づき、誰もがどこでも使えるコンシューマー向けARグラスを作りたいと考え始めたのが、最初のきっかけだったと徐さんは語る。
その思いから、2017年に中国に戻り、エンジニア出身の共同創業者とNrealを設立した。 当初は、創業者自らが研究開発チームを率い、ARのハードウェアとソフトウェアのイノベーションについての研究を開始したのだという。
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#Virtual Reality
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