デンマーク第2の都市オーフスで生まれたRAINS(レインズ)は、「雨の日もスタイリッシュに」という思想のもと、レインウエアを中心に展開するアパレルブランドである。防水・撥水・防寒・防風といった機能性を備えたユニセックスなアウターやバッグを展開し、2012年の設立以来、欧米を中心にグローバルに拡大。現在は世界に約30の旗艦店を展開している。 2023年には、日本初となる店舗をラフォーレ原宿にオープン。そして2024年3月末には、拠点地オーフスに新たな本社ビルを構え、ブランドの新たな章が始まった。
今回は、ブランドの哲学を投影した新本社と、そこで開催された2025-26年秋冬コレクションのリポートをお届けする。
建築と自然が調和するRAINS本社
オーフス市街地から車で約30分。丘陵地に位置するRAINSの新本社ビルは、自然と都市の境界を取り払うように設計されている。中央にはインナーガーデンが広がり、屋内と屋外の要素が曖昧に交ざり合う。全面ガラス張りの建物内からは、いつでも周囲の自然を見渡すことができる。この自然との調和は、アウトドアウエアをアーバン仕様に落とし込むRAINSの美学を建築的に表現したものである。