日本のものづくりが持つ価値を再発見し、現代の足元を彩る──株式会社スピングルカンパニーが展開する「
スピングル」の「JAPAN BEAUTY」シリーズは、そうしたコンセプトを体現する試みである。
今回、同シリーズの第2弾として選ばれたのは、静岡県遠州地方の伝統織物「かつお縞刺し子」だ。使い込むほどに風合いを増すこの生地は、一足ごとに異なる表情を見せ、履く人の日常に特別な彩りを与える。
静岡県遠州地方の伝統織物、かつお縞刺し子
「スピングル」は、2025年のテーマを「Circle」と設定。このテーマが意味する「円、丸」を「日の丸」から「日本のもの」と関連づけ、年間を通して日本由来の素材やモチーフをスニーカーで表現する、「JAPAN BEAUTY」シリーズとして展開する。今回採用された素材は、静岡県西部の遠州地方で生産されるかつお縞刺し子である。この地域は温暖な気候と水資源に恵まれ、古くから綿花の産地として栄え、日本三大織物産地の一つとして知られる。
かつお縞刺し子濃い藍色から薄い藍色へのグラデーションを見せる縞模様の綿織物は、鰹の背から腹にかけての模様に似ていることから「かつお縞」と名付けられた。
さらに太番手の糸で刺し子を施すことで生地に凹凸が生まれ、使い込むほどに凸部分は色が薄く、凹部分には濃い色が残ることで風合いが変化する。