足が持つ本来の機能を取り戻す思想に基づきながら、日常に溶け込むデザインを両立する同ブランドは、パフォーマンスを重視する人々から、自分らしいスタイルを求める層にまで、新しい時代のシューズを提案していく。
高まるウェルネス意識とベアフットシューズ市場の成長
リモートワークの普及やウェルネス意識の高まりを経て、ファッションにおける価値観は変化している。見た目の美しさだけでなく、心身を豊かにする快適さや、長期的な健康につながる自己投資という視点が広まりつつある。この価値観の変化はフットウエア市場にも影響を与えており、足の健康を支えるベアフットシューズの市場は、Allied Market Researchのレポートによれば、2021年の4億7,100万米ドルから、2031年には7億8,900万米ドル規模へ成長すると予測されている。年間平均成長率は5.3%に達する見込みだ[1]。
これまでトレンドを牽引してきたヨーロッパのトップメゾンが、薄底で足の形を尊重したシューズをこぞって発表していることも、その確かな兆候と言えるだろう。