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朝吹真理子「服を描写する言葉、ファッションの固有性」

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ファッション研究者、京都精華大学デザイン学部准教授・蘆田裕史氏とお送りする特集企画「言葉とイメージ:ファッションをめぐるデータ」。今回は、小説家の朝吹真理子氏をお迎えし、スタイリングと言葉の関係について、蘆田氏との対談というかたちでインタビューを行いました。
小説のなかで描かれる「ファッション」とは、そこで用いられる言葉とは?ファッションにおける言葉とイメージの経験をめぐる探究として、小説のなかでの表現をめぐって対話を展開していただきました。
PROFILE|プロフィール
朝吹真理子

1984年生。慶應義塾大学大学院前期博士課程修了(近世歌舞伎専攻)。2009年、『流跡』でデビュー。2010年、同作でドゥマゴ文学賞を受賞。2011年『きことわ』で第144回芥川賞受賞。2013年、劇作家・飴屋法水との共同創作『いりくちでくち』を発表。2018年、初の長編小説『TIMELESS』を刊行。他にエッセイ集『抽斗のなかの海』『だいちょうことばめぐり』(写真・花代)がある。

PROFILE|プロフィール
蘆田裕史

1978年生。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程単位取得退学。京都服飾文化研究財団アソシエイト・キュレーターなどを経て、現在、京都精華大学デザイン学部准教授/副学長。専門はファッション論。著書に『言葉と衣服』(アダチプレス、2021年)。訳書にアニェス・ロカモラ&アネケ・スメリク編『ファッションと哲学』(監訳、フィルムアート社、2018年)などがある。ファッションの批評誌『vanitas』(アダチプレス)編集委員、本と服の店「コトバトフク」の運営メンバーも務める。

人間にとっての衣服

デザインされたものを纏い、存在する人間
蘆田僕自身、ファッションの言葉の曖昧さにずっと悩んできました。修士論文を書くときにも、「ファッション」と「モード」という言葉が曖昧に使われている状況に違和感を覚え、なんとか定義しようともしました(結局できませんでしたが)。コレクションのレビューでも、「エレガントなコレクションだった」というような表現がされますが、そもそもエレガントって何なのか。生地が長くてひらひらしていたらエレガントなのか。コミュニケーションを成立させるためには言葉の定義が必要だと考えて、『言葉と衣服』を執筆しました。
今回朝吹さんにお話を聞きたいのは、ファッションを言葉に置き換えるときになにを考えているのか、どこを見ているのか、といったことです。デザイナーやスタイリストとして服を生業にしている人たちとはまた違った視点をお持ちではないかなと思いまして。朝吹さんはファッション誌の『GINZA』で「デザイナー訪問記」という連載をされるほどファッションがお好きなのだと思いますが、そもそもなぜファッションに関心があるのかをまずお伺いしたいと思います。
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