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2025.01.23

土偶・埴輪・絵巻・そしてハローキティへ:東京国立博物館で見た「かわいい」大国・日本

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東京国立博物館で「ハローキティ展(Hello Kitty展)」が2月24日(月)まで開催中だ。「かわいい」の代名詞と言える国民的キャラクターの誕生半世紀を祝う会場は、世代もさまざまな観客の笑顔であふれている。海外からの訪問者も多く、外国語の「KAWAII」も聞こえてくる。
私たちにとって最も身近な価値観のひとつである「かわいい」。そこにはどんな力があるのだろう? なぜ日本で生まれ、世界に広がったのか?
その謎を探る特集「かわいいのゆくえ」最終回は、日本最古・最大の博物館、東京国立博物館へ。学芸企画部長の松嶋雅人さんに、歴史から見える「かわいい」の起源と未来について聞いた。
前回の記事はこちら
PROFILE|プロフィール
松嶋 雅人(まつしま まさと)
松嶋 雅人(まつしま まさと)

東京国立博物館学芸企画部長・広報室長。専門は日本絵画史。主な展覧会企画に『京都―洛中洛外図と障壁画の美』(2013)、『生誕150年 黒田清輝-日本近代絵画の巨匠』(2016)、『本阿弥光悦の大宇宙』(東京国立博物館 2024)、『蔦屋重三郎 コンテンツビジネスの風雲児』(東京国立博物館 2025)など。

博物館が「ハローキティ」に注目する理由

「Hello Kitty展–わたしが変わるとキティも変わる–」東京国立博物館 表慶館(2024.11.1〜2025.2.24)
「Hello Kitty展–わたしが変わるとキティも変わる–」東京国立博物館 表慶館(2024.11.1〜2025.2.24)
なぜ東京国立博物館で「ハローキティ展」が企画されたのでしょうか。
きっかけは当館で2022年に企画した「150年後の国宝展」でした。東京国立博物館(以下、トーハク)の開館150年にあわせ、日本のポップカルチャーを中心に生活のなかの「宝物」を集め、将来の国宝候補として紹介する展示でした。
そこに、サンリオから最初期のキティちゃんのぬいぐるみを出品していただいたのです。その際にハローキティという存在に日本文化史の視点から興味を持つことになりました。

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