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2023.07.14

自然由来素材で「MERRELL(メレル)」が実現したアウトドアシューズ 「モアブ3 ムーンショット エコ」の真価

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パイナップルの葉、ユーカリの木、マッシュルームレザー、バナナの木の仲間、コーヒーかす、海藻、大豆油、サトウキビ、etc……環境負荷軽減をめざして開発されたサステナブル素材をシューズ全体に活用した「MOAB 3 MOONSHOT ECO(モアブ 3 ムーンショット エコ)」は自然に親しむ人々の新しい常識になりうるアウトドアシューズだ。
その真価を解き明かすべく「MERRELL(メレル)」ブランドを取り扱う「株式会社丸紅フットウェア」を訪ねて、マーケティングマネージャーの田中祐介さんに話を聞いた。

世界累計販売2,800万足の信頼あるモデルが最新技術でサステナブルに進化した!

MOAB 3 MOONSHOT ECO 27,500円(税込) メンズ25.0cm~28.0㎝、29.0cm,30cm ウイメンズ22.5cm~25.0cm
MOAB 3 MOONSHOT ECO 27,500円(税込) メンズ25.0cm~28.0㎝、29.0cm,30cm ウイメンズ22.5cm~25.0cm
2007年の発売以来アウトドアファンの足を支え続けるロングセラー「MOAB(モアブ)」シリーズは2017年に「モアブ2」、2022年に「モアブ3」へとグレードアップし、最近ではアウトドアの枠を越えファッションツールとしても人気を博している。全体を黒で統一した「モアブ3」の通称「トリプルブラック」などは街履きに活用する人が特に多い。
「ロングセラーアイテムであり、定評のあるキーアイテムであるため『モアブ』シリーズは従来なかなかサステナブル化という時代の流れに対応できていませんでした。『モアブ3』に関しては『トリプルブラック』も含めて自然由来の素材ですとか、廃材を再利用するとか、できるところからアップデートしています。
スペシャリティモデルの『モアブ3 ムーンショット エコ』については現状できるかぎりのサステナブル化を追求しました。美しい自然を後世へ受け継ぐことを目的に製造工程からシューズ作りを見直し、自然由来の再生可能な素材を最大限に有効活用して『モアブ3』と同型で『メレル』史上最もサステナブルなシューズを作りました」
各部に用いられた環境負荷の低い素材……日本語の解説はこのあと本文にて
各部に用いられた環境負荷の低い素材……日本語の解説はこのあと本文にて

近い将来、シューズは環境負荷の低い再生素材を活用するのが当たり前になる!

 シューズの製造工程はアパレルの製造工程と並んで、これまで環境に負荷をかける作業のトップを占めると言われてきた。それだけに近年、サステナブルな物作りや、作った物自体を回収して再利用する取り組みを行い、積極的な環境保全をめざす企業が増えているのは多くの消費者も理解している。
「弊社が扱う『メレル』はアメリカのミシガンにある『ウルヴァリン・ワールド・ワイド』という企業が保有するブランドです。2025年までに『メレル』が達成する目標として、サステナブルな素材が使われていない製品をなくすというのがあります。『オーガニック、リサイクル、または再生可能な素材をすべてのシューズに採用する』という目標です。
100%リサイクル系の素材だけでシューズを作るのは難しいですけど、とにかくシューズのどこかに必ずリサイクル系の素材を使って作ります。それもただ再生ペットボトルを使うといったことだけでなく、自然由来の素材をできるだけ活用し、販売したシューズを将来は『メレル』が引き取って、クリーンナップできるものはクリーンナップして再販売するなど、いわゆるSDGs的な試みがアメリカ先行で進んでいます。
ちなみに、米国ではSDGsという表現があまり使われず、JEDI(ジェダイ)という言い方をよくするようです。Justice(正当性)、Equity(公平性)、Diversity(多様性)、Inclusive(包括性)のイニシアルで、諸説ありますが映画『スター・ウォーズ』シリーズに登場する銀河系の自由と正義の守護者『ジェダイ』にかけているようです」
壮大な取り組みには壮大なネーミングを。『モアブ3』のスペシャリティモデルに採用された「ムーンショット」という呼び名も、月に向かってロケットを打ち上げる1960年代アメリカのプロジェクトのように「前人未踏で可能性に満ちた試み」を指す言葉だ。
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