テントはウエアやシューズと違って試着できないし、カタログや展示品を見て使い勝手をイメージするのが難しい。アウトドアに親しむ機会が増えて、テントが欲しいと思っても、どれを選べば自分に合うか選択の基準がつかみにくいアイテムだ。定評のあるテントはどこが優れているか、詳しく聞けばテント選びの参考になるに違いない。
そこで初心者にも扱いやすく、経験が増えるに従ってさまざまな状況に対応できる快適なテントとして、アウトドア好きの信頼を勝ち得ているロングセラーの「
エアライズ」について、製造元の
株式会社アライテントを訪ね、広報担当の福永克夫さんに話を聞いた。
いま主流の自立式ダブルウォール(2層)テントで、拡張性が高い
何も見ないでテントの絵を描くと、いまも多くの人が三角テントを描く。しかしアウトドアで三角テントを使う人は現在ほとんどいない。購入の選択肢から三角テントは外すべし、と断言して差し支えないだろう。いま買うべきは自立するドーム型テントで、ダブルウォール(2層)になっているもの。その典型例が「エアライズ」だ。「三角テントが主流だったのは1970年代まで。その後だんだんドーム型テントに移り変わりました。もともとダブルウォール(2層)タイプが基本でしたが、1980年代の中盤からゴアテックスなど防水透湿素材を用いたシングルウォール(1層)の登山用テントが人気を博します。ところが後に述べる理由から、1990年代後半に再びダブルウォール(2層)のドーム型テントが主流となり、現在に至ります」