異常気象が日常化する今、日本の夏は“猛暑対策”がファッションの前提条件ともなる。快適さを重視する時代に、ウエアだけでなくバッグも進化している。
スポーツウエアの名門・
デサントが手がける「
エアロストリーム」は、風を通す独自構造で支持を拡大している。2020年の登場以来、バックパックを中心にシリーズ化され、この夏はさらに進化した最新作が登場した。
高い通気性を実現したその秘密とは? デサントジャパン㈱でアスレチックカテゴリーのエキップメントを担当する井上大輔さんに話を聞いた。
「エアロストリームバックパック 25」 38,500円(税込)「エアロストリームが市場に出たのは2020年ですが、発端としては2018年に社内で立ち上げられたアクセサリーチームの存在があります。そこでまず消費者の課題解決と向き合うなかで生まれたのが、背面の不快感を取り除く構造を持つ新しいバックパックでした」
消費者の声を基に、バッグを背負うことで生まれる不快感を大きく3つに分類。すなわち「ムレ」「熱」「汗」に焦点を当て、独自の立体成型パーツの採用に至った。
最新モデルの背面パネルはこのようにセットされている
通気性とクッション性を備え、動きにフィットする背面パネル構造(従来モデル)「背中とリュックの間に空気が流れる空間を作るという方向性で開発を進めました。より効果的な空間を作るために高さを持たせた突起を設け、かつ背中との接地面積を少なくするために突起の配置も独自に研究を重ねています。その結果、当社従来品のリュックよりも、背負った際の温度・湿度の上昇スピードが遅く、汗量の軽減も実証されました」