年々厳しくなる日本の夏に対応すべく、需要が拡大している暑さ対策グッズ。クールタオルやハンディ扇風機など多様なアイテムが誕生するなか、日傘の効果が再認識され、男女問わず利用者が増加傾向にある。
近年の技術革新により、日傘の機能はどんどん高まっている。
ムーンバット株式会社が展開する日傘「
断熱パラソル」もそのひとつだ。2021年にテスト販売をスタートして以来、数々の進化を遂げている。
一体どんな機能が備わったアイテムなのか。同社の鈴木さんに、断熱パラソルの特徴や機能性について伺った。
“遮熱”と“断熱”の違いとは?
断熱パラソルは、“涼しさ”にフォーカスして開発された日傘だ。遮熱・断熱の機能を備えており、一級遮光生地(遮光率が99.99%以上の生地)を使用した日傘よりも、体感温度を約2度下げられるという。では、そもそも「遮熱」と「断熱」は何が違うのだろうか。「遮熱とは、『直射日光に含まれる熱を遮る働き』のことです。遮光だけでもある程度の熱は防げるのですが、遮熱剤を用いることでより熱を遮る効果が高くなります。
ただ、熱には外側から内側に引っ張り込まれる輻射熱(ふくしゃねつ)という原理があります。そのため、日傘を長時間さしていると傘表面の温度が上がり、輻射熱によって徐々に日傘内部の温度が高くなってしまうのです。遮熱効果だけでは、傘の内側に伝わる輻射熱を防ぐのに限界がありました。