一見するとシンプルなこの
防水ジャケット。だが、見た目には分からなくても、着た人には如実に分かるさまざまな工夫が施されている。
それもそのはず、実は世界トップクラスのトレイルランナー、ディラン・ボウマンが細部にまでこだわり、ゴールドウインが高い技術力を駆使して共同開発したものなのだ。
そこで開発を担当した
ゴールドウインの小林佑哉さんに、この防水ジャケットに隠された秘密を聞いた。
PROFILE|プロフィール
小林 佑哉(こばやし ゆうや)
株式会社ゴールドウイン パフォーマンス企画グループMD
細部にまでこだわり実現した「軽さ」
「ゴールドウインはスキーをオリジンとして、2019年からアウトドアカテゴリーも展開をスタートしましたが、登山とランニングの中間とも言えるトレイルランニングのプロダクトがありませんでした。そこでゴールドウインの契約アスリートである、ディラン・ボウマン のキャリアから得た知見を生かしたトレイルランナー向けのプロダクトを開発しようということになり、2022年にプロジェクトがスタートしました」
ゴールドウインアスリートとして活動するトレイルランナーのディラン・ボウマン『パーテックス シールドエアー ファストランジャケット』は、その代表的なアイテムのひとつで、大きく2つのこだわりがあるという。
ひとつは「軽さ」だ。トレイルランのレースでは、必要な装備一式を自身で持ち 運ぶ必要がある。大会によっては、所要時間が一昼夜に及ぶこともあり、水分、行動食、ヘッドライトなど、持ち物は多岐にわたる。ゆえに荷物をいかに軽くできるかはトレイルランナーにとって大きな課題となる。