1854年に創業し、全国で「カンコー学生服」を展開する菅公学生服株式会社の独自研究機関であるカンコー学生工学研究所のかわいい制服研究室が、「かわいい研究」の第一人者である大阪大学大学院人間科学研究科の入戸野 宏教授の助言のもと、『学校制服における「制服らしさ×かわいさ」の価値』と題した研究結果を発表した。 現代の女子中高生たちが考えている制服のかわいさや価値とはどのようなものなのか。今回、同研究所所長の川井さんと担当の安木さんに話を聞いた。
PROFILE|プロフィール
川井正則
菅公学生服株式会社 カンコー学生工学研究所 所長
菅公学生服に入社後、営業職を経て、学校独自デザインの制服企画・提案業務に従事。その後、カンコーの新商品開発や品質管理を担当。近年では、制服のジェンダーレス化に伴い、ジェンダーレス制服についても各事業部や担当者と共同で開発提案を行っている。現職は2022年より。
PROFILE|プロフィール
安木綾乃
菅公学生服株式会社 カンコー学生工学研究所
中学講師を経て、菅公学生服へ入社。商品開発や学校推進企画の業務に携わる。 2008年より現職となり、子どもたちのカラダとココロの健全な成長を支援することをモットーとし、基礎研究に取組んでいる。
理想の制服が自己評価感情を高める
はじめに、カンコー学生工学研究所が創設された経緯について教えてください。
川井弊社は学生服メーカーとして制服や体操服を作ってきましたが、子どもたちにより快適な学びを提供していくために、子どもたちの「カラダ」「ココロ」「時代」「学び」の4つの視点から子供たちを見つめる「学生工学」という考えのもと、2006年にカンコー学生工学研究所を創設したのです。会社としても制服・体操服の製造・販売に留まらず、学校や生徒の課題を解決するスクールソリューション企業として取り組みを行っております。
川井現在、9名体制で活動しております。制服の・体操服の品質管理だけではなく、社会課題や学校課題の調査、生徒の嗜好調査などから、研究・開発を進めています。