衣服が肌に触れて、かゆみや不快感を覚えたことはないだろうか。近年、先進国を中心にアトピー性皮膚炎やアレルギー症状を訴える人は増加傾向にあるという。
こうした肌悩みに立ち向かうのが、世界初の繊維「
モイストファイバー」を開発した化粧品の老舗メーカー・
桃谷順天館だ。同社の桃谷総合文化研究所 所長の杉野哲造さんに、新繊維の可能性や開発秘話を聞いた。
1885年(明治18年)創業の桃谷順天館は、創業者が妻の肌悩みを解決すべく開発した「にきびとり美顔水」から始まった。「より多くの人々のお役に立ちたい」という創業精神を守りながら、今日まで多数の製品を世に送り出してきた。
同社の「モイストラボ」や「メディショット」などの製品は、手にしたことがある人も多いだろう。しかし、なぜ化粧品会社がモイストファイバーという繊維を開発することになったのか。
「モイストファイバーの開発は、アトピー性皮膚炎の増加に注目したことから始まりました。アトピー性皮膚炎やアレルギーに苦しむ人は先進国に多く見られ、世界の発展にともない今後も増えていくと考えられています。しかし、アトピー性皮膚炎やアレルギーについては、まだまだ科学で解明できていない部分がたくさんあります。