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2024.05.14

パリで開催されたエキシビション「Nike On Air」 エアが搭載された最新プロダクトの全貌

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フランス・パリで、「Nike On Air」と名付けられた新製品発表イベントが開催された。ナイキを象徴するテクノロジーのひとつであるエアは、1978年に発売されたランニングシューズ「エア テイルウィンド」に初搭載されて以来、さまざまなカテゴリーのシューズに採用され、進化を続けてきた。
今夏の五輪の開催地であるパリで発表された「NIKE PEGASUS PREMIUM(ナイキ ペガサス プレミアム)」、「NIKE G.T.HUSTLE 3(ナイキ G.T.ハッスル 3)」、「NIKE MAXFLY 2(ナイキ マックスフライ 2)」などの最新のプロダクト群にも、もちろんエアが搭載されている。「Nike On Air」で披露されたシューズとその機能を探る。
「Nike On Air」の会場となったのはパリのブロンニャール宮殿。エントランスにはアスリートの彫像が置かれた
「Nike On Air」の会場となったのはパリのブロンニャール宮殿。エントランスにはアスリートの彫像が置かれた

新しいエア ズーム ユニットが眩しい「ナイキ ペガサス プレミアム」

「Nike On Air」で発表されたシューズ群の中で、もっとも注目を浴びたのは、「NIKE PEGASUS PREMIUM」だろう。フルレングスかつ、ビジブルで搭載されたエア ズーム ユニットは、足の形に沿うように立体的にデザインされたもので、これはエア ズーム ユニットとしては初の試みとなる。
それが実現できた背景には、コンピュテーショナルデザインや、AIエンジン、ラピッドプロトタイピング(試作品を迅速に作るための従来の方法とは異なる技法)を駆使したことにあるという。
ミッドソールには、ナイキのトップレーシングモデルにも採用されている反発性と軽量性に優れたナイキ ズームX フォームを採用し、踵部にはナイキ リアクト X フォームが加えられている。ナイキ リアクトX フォームは「NIKE INFINITY RUN 4(ナイキ インフィニティ ラン 4)」にも採用されているフォーム素材で、従来のナイキ リアクト フォームよりもエネルギーリターンが13%向上しているうえに、ミッドソール製造による炭素排出量は43%削減されている。
新しいエア ズーム ユニットと、最先端のフォーム素材の組み合わせにより「ナイキ ペガサス プレミアム」は「ペガサス」シリーズ最高のエネルギーリターンを実現しているとのことだ。発売は2025年の春を予定している。
フルレングスかつビジブルなエア ズーム ユニットが美しいナイキ ペガサス プレミアム
フルレングスかつビジブルなエア ズーム ユニットが美しいナイキ ペガサス プレミアム
靴底からもエア ズーム ユニットが見えるデザイン
靴底からもエア ズーム ユニットが見えるデザイン

1000人以上のランナーがテストした「ナイキ ペガサス 41」

あらゆるランナーのためのシューズとして、1983年に誕生した「ペガサス」。以来、多くのランナーのフィードバックとともに進化をし続け、信頼を勝ち取り、長きにわたって愛され続けている。最新作「NIKE PEGASUS 41(ナイキ ペガサス 41)」は、2年の間に1000人以上のランナーがテストし、得られたデータとフィードバックが反映されている。
発表会の会場に展示されていたナイキ ペガサス 41
発表会の会場に展示されていたナイキ ペガサス 41
ミッドソールにはナイキ ペガサス プレミアム」の踵部分にも搭載されたナイキ リアクトX フォームをフルレングスで採用。前作同様、前足部と踵部にエア ズーム ユニットが搭載されている。
アッパーにはエンジニアードメッシュを使用。前作より通気性が向上している。さらに、シューレースと中足部内側のバンドを連動させて足をサポートするダイナミック ミッドフット フィットシステムを採用。今まで以上に快適に走れるシューズに仕上げられている。「Nike On Air」の会場で実際に足を入れる機会があったが、心地好いフィット感と前方にスムーズに体重移動できる感覚が印象的だった。
ナイキ ブループリント パックの一足となるこちらのカラーリングは今夏発売予定
ナイキ ブループリント パックの一足となるこちらのカラーリングは今夏発売予定
ボルトカラーはNIKE.COMや一部の販売店で6月上旬発売予定
ボルトカラーはNIKE.COMや一部の販売店で6月上旬発売予定

アスリートのエネルギー消費を抑える「ナイキ G.T.ハッスル 3

“Greater Than”をキーワードに最先端のテクノロジーを搭載してアスリートをサポートするバスケットボールシューズ「G.T.」シリーズ。その最新作となる「NIKE G.T.HUSTLE 3」は、今まで以上に女性アスリートの声を聞いて開発されたシューズ。
「ゲームの最後までフレッシュでいられるシューズがほしい」という要望に応え、エネルギーリターンの向上と軽量化を実現。NSRL(Nike Sports Research Lab)によるテストでは、アスリートが「ナイキ G.T.ハッスル 3」を着用してプレーした場合、「ナイキ G.T.ハッスル 2」と比較して酸素消費量が少なくなることが確認されているという。
ゲームの最後までアスリートがフレッシュな状態でいることをサポート。アスリートにエネルギーを与えるシューズと言い換えられるかもしれない
ゲームの最後までアスリートがフレッシュな状態でいることをサポート。アスリートにエネルギーを与えるシューズと言い換えられるかもしれない
バスケットボールのニーズに合わせて設計された前足部のビジブルのエア ズーム ユニットに加え、エア ズームを使った底材(ストロベル)を採用。足元に2重のエアの層を作ることで、エネルギーリターンを向上。また、オフセット(前足部と踵部の高低差)が前作より大きくなっており、踵からつま先へ体重移動がよりスムーズに行えるシューズとなっている。アッパーには、柔軟で軽く、通気性に優れたナイキ ラジアルニットが採用された。
ナイキ ブループリント パックのナイキ G.T.ハッスル 3。今夏発売予定
ナイキ ブループリント パックのナイキ G.T.ハッスル 3。今夏発売予定
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